世界全員異世界転移!
ある日突然、世界が変わっていた……。
ペロペロ。何かが俺を舐めている。愛犬の【直太朗】だろう。俺はすぐ起きて、「ダメじゃないか。またゲージから抜け出して」と言おうとしたら、そこは草原だった。ベッド、布団、いや、充電していたスマホまでない! 更に変わっていたのが家族全員いる! いや、お隣さんも、見渡す限り日本人でいっぱいだ!! 直太朗もいて、どうなっているんだか?
皆がざわつくなか、辺りが急に暗くなってきて、プロジェクションマッピングみたにい空に人が映された。
「我が名は【プリンター】この世界を収めるモノ。異世界より来た人間どもよ! 恐怖せよ! 我は力を持って貴様らを支配する!」
なんのことだか皆さっぱりのようだが、アニメ業界、マンガ業界、ラノベ業界とか各位、「これ、転生? いや転移したのでは?」とポツポツと囁き出した。俺はアニメ「転生したら魔法使いだった件」で、転生ものを知っている。いや、この場合は「転移」が正しいだろうけど。兎に角、現実みたいだ。
やるべき事はただ一つ!
ダン! ダン! と、轟音を響かせ何かがやってくる。そうモンスターとか【敵】だ!
弱い者達を守らねば! 金属バットがある。今はこれが最強の装備!
と、現れたのは単眼の巨人! 勝てるわけねぇ! これは「全員逃げろ」だ! とりあえず家族とお隣さんと丘の方へ逃げて行った。
犠牲になった人もいると思う。「パン! パン!」と警察が銃撃してたけど、どうなったことか……。ここは見晴らしがいいから何か来たらすぐにわかるはず! 一応これくらいの知識はあるので、指を舐めて風向きを確認、山から下ってるみたいだ。やはり武器が欲しい。特に【斧】だ。木を切り倒し加工し家のような建物が欲しい。野宿は危険過ぎる。ここは文明がどの程度なのか? それも知りたい。
答えは町、村、集落など、【人を探すこと】だ! そうだお隣さんを紹介しておこう。【磯野】さんだ。二世帯で住んでいる。父、母、姉、兄、弟とその嫁。ちゃーん!
で、見渡す限り木々だ。なんかデカイ木だけど、山が見える。とりあえずそこを登るしか無さそうだ。問題は向こうからやってくる。
「????????」何語だ?
恐らく転移した地球人の東南アジアのどこか。まずい。数で負けてる、圧倒的に!
向こうは百人くらいだ。どうする!?