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心の奥の扉の先の可能性  作者: 天衣無縫
第一章 幼すぎた時間
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第一話 お隣さん ー尋音目線ー


俺は沢村 尋音。今日から小4になる!


俺の兄貴は七つ離れていて高校生。去年は一年生でインターハイ出たんだ!


ちなみにテニスね。


絶対本人には言わないけど兄貴に憧れて俺もテニスをするんだ!

近くのテニスクラブの入団条件が小4以上だったから今年からやっと入れるんだ。


「尋音ー?なにそんなにはしゃいでるの?」


今声をかけてきたのは桜井 渚。すぐ隣に住んでて窓から少し大きな声を出せば聞こえるくらいの距離だ。



「あー渚!だって今日から四年生だぜ?嬉しいじゃん!」


「尋音って単純だねー」


「純粋って言えー。今から迎えにいくぞ?」


「うん!」


渚はクラスの中でもかなり可愛い方だと思う。俺の友達の中でも渚を好きな奴って結構いるし。


「じゃ行ってきまーす!」


「気をつけなよー」

おれん家は俺、兄貴、母さん、父さんの四人家族だ。


朝は兄貴と父さんは俺よりも先に出てく。


そして走って十秒の渚の家のチャイムを鳴らす。


「あ、尋音くん。ちょっと待っててね・・・渚ーー!?」

「今行くー」


「毎日ありがとね」

「いや俺も一人じゃ寂しいから」

「ふふ。」


少し待つと二階から渚が降りてくる。


「お待たせー」


「おー。じゃ行こうぜ。おばさん行ってきます!」

「行ってらっしゃい」


おばさんに手を振って学校へと歩き出す。


「尋音もテニスクラブ入るんでしょ?」

「おう!あ、渚もどうだ?」


「私はあんま運動得意じゃないから・・・」

「ものは試しだよ今週末だから一緒に行こうぜ」


「ま、まあ見てみてからね」

「よし!あ、誠司ー!」


誠司、空野そらの 誠司せいじは同じクラスの親友だ。


「あ、尋音おはよう」

「誠司もテニスクラブ入るんだよな?」

「うんボクも行くよ。渚ちゃんもおはよう」


「はぁはぁ尋音早いよ~」

「あははホントに体力ないな」

「もーだから言ってるじゃん!」


「楽しそーじゃん」

「あ、月海おはよ」


月海こと、吉高よしたか 月海つぐみもクラスメートだ。


この四人が最近一緒にいるメンバーだ。



始業式も終わり、帰りも同じ、渚と帰る。


「渚?今日はそっちの家いっていい?」

「あーでも美咲いるよ?」

「いいよ全然」

「うん・・・」


「じゃ、ランドセル置いたら行くから」


ダッシュで部屋に行ってランドセルを投げて一階に降りる。


「渚ん家行ってくるー」

「由希ちゃんによろしくー」

「はーい」


由希ちゃんとは渚の母さん。


今度はチャイムを鳴らさずに入る。


「おじゃましまーす!」

「あら、尋音くんいらっしゃい」

「あ、おばさん、母さんがよろしくだって」

「希ちゃんが?ならちょっとおじゃましてこようかしら」


階段を登ってすぐ右、そこが渚の部屋だ。


「入るよーっておい」


部屋に入ると渚が妹の美咲とケンカしていた。


「美咲ー!」

「やーだー!」


何やらおやつの取り合いをしているみたい。


「ケンカすんなー」

「あ、ヒロ兄ー!ナギ姉がー!」

「違うもん!それ私のだもん!」


「いいじゃんか、お姉ちゃんなんだろ?」

「えへへーヒロ兄大好きー」

「カンケーないもん!」


美咲は俺たちより五歳下、幼稚園の年中だ。


「渚にはあとでコンビニ行ってなんかおごるからさ」

「・・・しょうがないなあ。はい、ゴメンね美咲」

「ありがと」


俺からしたら下に兄弟がいるのってうらやましいんだけどなー俺末っ子だし。



それから六時くらいまで遊ぶ。普段は五時くらいまでが門限なんだけど渚ん家に行く時だけは甘くなる。


「じゃまた明日なー」

「うんバイバイ」


下に降りるとおばさんはまだいない。どうせウチでまた長話でもしてるんだろう。


今度はおじゃましましたを言わずに出る。


「ただいまー」

「尋音くん!」


あ、あれ母さんは?


リビングに行っても母さんはいなかった。


「海斗くんが・・・」

「兄貴がどうかしたの!?」

「じ、事故にあったって・・・」

「!・・・兄貴!」

「尋音くん!」


それを聞くと俺は走り出した。病院は分かってる。この辺なら俺が生まれた総合病院だと思う。


そして病院に着いた。

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