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パーティー

06小隊は敵を完全に掃討した。敵の陣営はその後、無線を受けて駆けつけた中隊によって処理され、拠点に戻った06小隊の面々は、それぞれ重い軍装を下ろし、汗に濡れた服を脱ぎ捨てた。

「勝ったぞ!!!」

「わあぁ~~」

共に生活館に戻ってきた小隊員たち。その中でも特にフィンが興奮していた。彼が「勝った」と力強く叫ぶと、オアンも続いて「わぁ~」と応じた。

「……」

「わぁぁ!!!」

他の小隊員たちも、馬鹿みたいに喜ぶ二人を見て、互いに言葉なく目を合わせると、一斉に声を上げた。彼らの瞳には、昨日の苦難で刻まれた疲労と、現在の達成感が共に宿っていた。

その時、短い金髪の男性が天幕をくぐって生活館に入ってきた。フェルカー小隊長だった。彼もこの間相当ハードだったのか、隈の浮き出た顔で小隊員たちに命令を伝えた。

「今日は歩哨担当以外はゆっくり休んでいい。明日までは簡単な整備のみとする。それと、良い知らせが一つある。」

「おっ……?」

良い知らせという言葉に、小隊員全員が耳をそばだてて次の言葉を待った。彼らは期待に胸を膨ませ、拳を握りしめていた。

「今回の成果により、上級部隊から補給品が届いた。つまり、明日は酒と食事で『パーティー』を開く。」

「おおぉ!!」

「パーティー」という単語が出た瞬間、全員が歓声を上げた。今の小隊の姿は軍隊というよりは、限りなく温かく睦まじい家庭のようだった。

「では、全員ゆっくり眠れ。」

「はい!!」

今日一日は、いつになく満足感に包まれて締めくくられた。そしてフェルカーの「ゆっくり眠れ」という最後の言葉は、全兵士が明日を楽しみにしながら、満ち足りた顔で眠りにつくことを許した。

……

しかし、ただ四人、眠りにつけない面々がいた。彼らは指揮用天幕で、一つの物体だけをじっと見つめていた。

「それで、これが『スルスアクト』……という敵の新兵器だというのか?」

「新兵器か何かはよく分かりませんが……とりあえず名称は言った通りです。危険かもしれませんので、慎重に扱うのがいいでしょう。」

「ふむ……ウンステアの奴らめ、妙なものを作るな。」

ジンクスは床に置かれた長方形の機械の塊を指先でなぞった。そしてウンステアがこのような兵器を作ったことに眉をひそめ、スルスアクトの赤いレンズを見つめた。

「さっぱり使い道が分からんな……無骨な見た目をしてやがる。」

「叩かないでくださいよ。危ないですから。」

「あいよ、分かってるって。目で見るだけだ。」

「……それで、これをどう処理するつもりだ?」

ドゥエルとジンクスが会話を交わす隙に、フェルカーが割って入った。彼はこの鉄屑が厄介だと言わんばかりに顎をさすった。アドラーはその状況を横で見守っていた。

「軍に報告すべきではないでしょうか?」

「……やはりその結論か。はぁ~。」

「これを一介の小隊が所持しているというのは……反逆も同然だろうからな。」

「ですが、私たちが占領した陣地の整理に来た中隊は、これは好きにしろと言ったではありませんか。」

「全く、合点がいかないな……。」

ドゥエルが言った通りだった。後片付けに来た中隊はこの奇妙な箱型の物体を見ると、適当に自分たちで処理しろと無責任なことを言い放ったのだ。そして、この釈然としない気持ちに耐えかねたドゥエルが、兵士たちに指示してここまで運ばせたのだった。

「しかし、まともに報告すれば……」

「奴らが拒否したのには理由があるはずだ。これには何かあるな。」

「確かに……古代兵器だと聞いたことがあります。」

アドラーがかつて、神話のように語られていた古代の箱型兵器について口を開いた。その言葉を聞くと、3人とも一瞬目を見開いた。

「……アドラー。それは神話だろう。」

「ですが、姿が酷似しています。そこでも長方形の兵器だと記されていましたから。この物体にどんな秘密が隠されているのか……私には分かりませんが、尋常でない気配は確かに感じます。」

「……そうか。」

「では……とりあえず我が小隊で保管することにしよう。ただし一般兵の目には触れない……ふむ、倉庫に保管する。」

06小隊で保管することに決まった。ジンクスはそれを聞いて仕方がないといった様子で肩をすくめ、その物体を持ち上げた。

……

翌日の夕方、小隊の雰囲気は賑やかになった。軍靴を磨き、銃を整備し終えた全員が生活館に集まり、パーティーの準備をした。男性生活館ではあったが、リーベとイーヴァンも今日はここに共に集まることが許された。

「それじゃあ……楽しもうぜ!!」

「はい!!」

フィンが豪快に笑い、大きな声で叫んだ。そして共に持っていた杯を掲げ、全員で乾杯した。このパーティーを楽しめないのは、たった二人だけだった。

「なあ……」

「……」

「俺たちはこのパーティーの時も歩哨か……?」

「……そのようです……」

ティエルシとアベルは、温もりに満ちた生活館を余所に、寂しく外郭で歩哨に立っていた。二人は外見こそ違うが、同じ思いを抱き、脇の下に手を入れて寒さを凌ごうと必死だった。

「おい~、フォーゲル、リーベ……お前らも目を瞑って一口飲んでみろって~、わはは!」

「上等兵殿……僕たち、未成年だって言ってるじゃないですか……」

フォーゲルとリーベの拒絶にも関わらず、フィンはすっかり酔っ払った顔で彼らに酒を勧めていた。それに辟易したように、二人は半眼でその酔客を眺めていた。

「あぁ~、上等兵殿、酔いすぎですよぉ~」

横で自分の坊主頭を自慢げに撫でながら、オアンも酒癖の悪さを露呈させていた。彼らの姿は普段とあまり変わらなかったが、他の小隊員たちが酔った姿は意外な見ものだった。

「……限界だな……」

「あぁ~アドラー。そんなに冷めた顔すんなよ、楽しもうぜ……お前、顔真っ赤だぞ? ひひひっ。」

「そ……そうですか……?」

「この前は15歳のガキに感動させられて……泣……くくっ……き、き……わははははは!!」

「……!! ぐびぐびっ……ふぅ、そんなこと……ありません。」

ジンクスが前回のあの無様な姿を持ち出した。すると、ただでさえ酒に弱く赤くなっていたアドラーが、酒を一気に煽った。あの日を忘れようとするかのように、彼は視線を逸らした。

「兵長殿……あんな姿初めて見る……」

「私も……」

「それなら、あのドゥンケルという奴は……」

フォーゲルはリーベとアドラーについての軽い雑談を交わし、普段からリーベを脅かしていたドゥンケルの方を見た。彼は相変わらず同じことを繰り返していた。

「おい、衛生兵。胸を一回触らせろって。俺の方が階級も上なんだぞ!」

「……もう一言喋ったら、ぶち殺す。」

「そう言わずに……一回だk」

「ドカッ!!」

イーヴァンは酒を煽りながら、彼に向かって強烈な蹴りを放った。ドゥンケルは顎を強打されて吹き飛んだが、誰もイーヴァンを止めなかった。

「せいせいするな……」

「そうだね……はは。」

フォーゲルが無造作に一言漏らすと、隣にいたリーベも同調して頷いた。彼らに与えられたのは、酒の代わりに特別配給された高級チョコレートだった。

「チョコレートなんて久しぶりだな。僕は正直、美味しいのかよく分からな……」

フォーゲルが正直な感想を言おうとしてリーベを見ると、彼女は幸せそうな顔でこのチョコレートを満喫していた。小隊に入って以来、見たことのない純粋な幸福に浸った表情だった。

「……やれやれ。お前が食べなよ。」

「えっ……? いいの?」

「食べろよ。僕は別にいいからさ。」

フォーゲルは彼女を見て仕方がないといった様子で、自分の尖った髪をかき上げながらチョコレートを渡した。するとリーベは遠慮するふりをしながらも、すぐさまそれを受け取った。

「しょうがないな……子供の頃から好みが変わらないんだから。お子様味覚め。」

「そ、そういうあなただって、毎日肉が食べたいってぐずってたじゃない。」

「肉は大人だって好きなんだよ!」

「大人だって甘いものは好きだよ!」

彼らは軍人という身分を脱ぎ捨て、長年の幼馴染として小さな言い合いをした。そして横でそれを見ているフィンは、微笑ましそうに笑っていた。

「あの……さ……ちょっと外に出ないか? 今日は空が綺麗だったから。」

フォーゲルが突然、少し顔を赤らめて外を見に行こうと提案した。普段ならそんな提案などしない彼が、これほど恥ずかしそうな顔で意見を聞いてきたので、リーベは緑の瞳を見開いた。

「えっ? あなたが珍しくそんな提案するなんて。いいよ、行ってみよう。」

二人は酔気と興奮に満ちた生活館の幕舎を離れ、静かな部隊の裏手へと足を運んだ。そして見えたのは……

「わあぁ……綺麗。」

リーベは空を見上げて小さく感嘆の声を漏らした。空には輝く満月が浮かんでいた。月は夜の闇を貫き、フォーゲルとリーベを明るく照らし出した。

「……月が綺麗だね。」

「えっ? あなた、そんな言葉も使えるんだ……?」

「あ……当たり前だろ。僕だって美しいものは美しいって言うさ。」

リーベが問い詰めると、フォーゲルは顔を背けた。そして、まだ前回の戦闘の傷が癒えていない彼の耳は、なぜか赤く見えた。今は傷口よりも、その赤みの方が目立っていた。

「フォーゲル。」

「あっ……えっ? 何だい?」

突然名前を呼ばれ、フォーゲルはすっかり狼狽して震える声で聞き返した。彼は今日、いつもと違ってあまりにも様子がおかしかった。

「あなた、私のこと好きなの?」

「……!?」

そして聞こえてきたリーベの質問は、フォーゲルの頭を真っ白にした。彼はもう、赤くなった顔を隠しきれず、ありのままを彼女に見せていた。

「ぼ……僕があなたを好き……だ……なんて……な、な、な、何を言っている……のか、ま、全く……分からないな?」

「あなた……反応が正直すぎるよ。隠そうとはしてるけど、いつも全部筒抜けなんだから。」

やがてリーベの白い肌も、ほんのりと赤く染まっていった。彼らは最も親しく、かつ最も気まずい雰囲気で互いを見つめ合った。

「……あぁ。好きだよ。」

「バカ……やっと言った……。」

「あなたと……入隊してからこんな話をする機会がなかっただろ。それで……あなたの返事は何なんだよ……?」

リーベの小さな不満に対し、フォーゲルは横に視線を逸らしながら言葉を続けた。彼の頭の中は、すでにときめきと不安でいっぱいになっていた。

「……お断りするね。」

「ガクッ……」

リーベの断固とした拒絶に、フォーゲルは絶望した表情で地面に崩れ落ちた。これまでの猛獣のような姿はどこへやら、傷ついた猫のような姿になった。

「でも……私たちが全てを終わらせたら……その時は受け入れられると思う。」

「えっ……? どういう意味?」

「ウンステアに勝つ時、そして真の平和を成し遂げる時、私はあなたに向けられた銃になってあげる。」

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