プロローグ ~失意の中の転生~
1500年前
グレアム・グラディスは絶望の中にあった。
極めた魔法も磨き上げた剣術もこの目の前の生き物には遥か遠く及ばなかったのである。彼が住んでいる星の外側。ここにはこんな化け物がいるとは想像もしていなかった。傷をつけることもできない。ただただ絶望だけが流れていく。なぜこのようなことになってしまったのか強い後悔だけが残る。そもそも魔力量も違いすぎるのだ。何もしなくても実力の差も分かってしまう。しかしそんなことを考えているうちに一つの疑問が出てくる。なぜこいつは俺のことを殺さないのか、それともなにか事情があり殺せないのかそんなことグラディスにはわからないがこれは絶好のチャンスでもあると思った。
???「お前は俺には勝てない。だがそのコアにこもった魔力。それは異常だ、お前は一体何者だ?」
こいつは一体何を言っているんだ。魔力量はお前のほうが圧倒的だろと心の中で思う。しかしこの場でそんなことを言えない。体が畏怖しているのだ。しかしもしこいつの言っていることが本当ならばコアすなわち体の本当の深淵部分の魔力では勝っているのかもしれない。そんな希望をわずかに抱く。ならばどうするか
彼の答えは決まっていた。転生魔法だ。それはコアだけを残し次の人生を生きるという究極の魔法の一種であるが、地球最強とまで言われた彼にとっては容易い魔法であった。そして幸いにもこいつは俺のことを殺す素振りがない。ならば隙を見て転生しよう。そして人生をやり直し必ずリベンジしよう。地球を守るためにも、、
[転生]
「[転生阻害]」
しかし何も起こらない。そのままグラディスは転生していった
「やはりあいつは常軌を逸しているな。この私の転生阻害魔法がほとんど通用しなかった」
実際これは異常なのだ。グラディスよりも魔法技術も優れ、魔力量も圧倒的に多いはずの彼がグラディスの行使した魔法を阻害できないのはありえないのだ。
「これがコアの違いか、やはりあいつのコアは特別だな。いずれこの私すら脅かすことになるかもしれない。だが記憶には影響を与えることをできた。あいつの記憶を奪うことはできるだろう。」
そうして彼は側近を呼び出す
「あいつがいた星を監視、そして内部から破壊する組織を作れ。しかしあいつの転生は特別だったようですでに地球には強大な結界が張られている。強い生命体を拒絶しているようだ。送り込める最強格の幹部を送り込み、内部から成長できないように妨害しろ。そして1500年後、あいつが転生するのに備えろ。」
「承知」
これから頑張って書いていきます!
毎週土曜17時投稿+不定期気まぐれ投稿です!
次回からはグラディスの一人所視点で話が進みます!