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200話 センエースの異常すぎるキチ○イぶり。

サクっと200話達成(*´▽`*)


 200話 センエースの異常すぎるキチ○イぶり。


「それ以外の枝葉に関しては一切興味がない」


 そう言ってから、

 フチアは、ガリオの部屋まで、センを案内する。


 ガリオの部屋へと向かう途中で、

 フチアが、センに、歩みを止めることなく、


「オンドリューとカソルン将軍への暴行事件以外でも、貴様のウワサは色々と耳にしている。学院での件、等級試験での件。……ルーミッドからも、直接話を聞いた。貴様の異常性について」


「俺の異常すぎるカッコよさが、上級国民の間で広まっているだなんて……なんだか照れますね。サインの練習をした方がよろしいでしょうか?」


「……なるほど……確かに異常だ。慇懃いんぎんにしていても、『隠しきれない歪み』が、ずっと、随所から、にじみ出ている」


「まあ、歪んでいるか歪んでいないかで言えば、確実に歪んではいますけど……それは、俺だけの特質ではないですね。命ある者は、みんな、どこか歪んでいる。そう思いません?」


「……もっともだが、貴様ほど歪んでいる者は少ないのではないかというのが私の見解だ。性根の部分に関しては、まだまだ量り切れないが……行動に関しては、強い歪みしか見られない」


「……まあ、実際、俺ぐらい歪んでいるやつはそういないでしょうねぇ」


 などと話している間に、

 ガリオの部屋の前まで到着した。


 フチアは、最後に、


「くれぐれも、ガリオ様に粗相そそうのないように」


 そう釘を刺してから、

 ガリオの部屋のドアをノックした。


「入れ」


 と、命令を受けて、フチアはゆっくりとドアを開ける。


「クロッカ様の犬を連れてまいりました」


 そう言いながら、センに、中に入るよう指示をするフチア。


 センは、


「失礼しますワン」


 と、軽快な口調ではしゃぎながら、ガリオの部屋の中へと足を踏み入れる。


 でかいソファーに、優雅に座っているガリオは、

 センを見つめながら、


「……なるほど。ウワサ通り、おかしな犬だ」


「どんな噂が出回っているか知りませんが、大半は誤解ですよ、ガリオ様。俺は、龍神族に忠誠を誓った犬。それ以上でもそれ以下でもありません」


「……ふむ」


 そこで、ガリオは、右手薬指の先を、センの腕に向けて、


「二度と、私の許可なく勝手にしゃべるな。虫ケラ」


 そう命じながら、薬指の先から、魔法の銃弾を放つ。

 放たれた魔法の銃弾は、見事に、センの腕を貫通。


 それなりの激痛と衝撃が走ったが、

 センは、ピクリともせず、ニタリと笑ったまま、ガリオに、


「申し訳ありません、ガリオ様。二度と、勝手にしゃべりません。今、この瞬間から、未来永劫、私は、ガリオ様の命令に従い、ガリオ様の命令がない間は絶対に口を開かないことを誓います。例え、どのような事態になろうと、私は、ガリオ様の命令がない間は、常に硬く口を閉ざし、鋼の精神でもって、無言を貫くことを、ここに強く宣言させて――」


「黙れ」


 イラついた顔で、そう言いながら、

 ガリオは、もう三発ほど、

 薬指の先から、魔法の銃弾を放ち、

 センの両手両足に一つずつ風穴をあけていく。


 そこらの一般人なら、のたうちわるほどの激痛。

 にも関わらず、

 センは、ニタニタと、キモく笑ったまま、


「もちろん、黙りますとも。ガリオ様の命令はー、ぜっったぁーいっ!」


 と、王様ゲームのノリで、そう言いながら、

 さらに、マシンガントークを連射する。


「ガリオ様の命令に忠実な、このセンエース。黙れと命じられたからには、命を賭して、口を閉じさせていただく所存! たとえ、手足に穴が開こうと、空から槍が降ってこようと、世界が終わろうと、決して、口を開くことなく、魂魄の髄を総動員させて、重く口を閉ざさせていただく構えでございやす! あまりにも黙りすぎて、『地獄の黙示録』というあだ名がついてしまうほどに、徹底して黙り続けることを、ガリオ様に誓いたい今日この頃。いかがおすごしでやんすか?」



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