第七週 コロナ明け、オセロと将棋
四十三日目
今日も今日とて背中が暑い。もしや一生このままかと思うと不安で仕方ない。
一日小説のネタを考えていたがいい案は思い浮かばなかった。
四十四日目
今日も背中が暑い。これまで治らないとなると一生このままという覚悟をする。
昼は高校野球の決勝戦を見ていた。ここでは娯楽はテレビぐらいしかない。
四十五日目
背中が暑いのが治らない。こんな形で後遺症が残るとは。コロナ恐るべし。勘弁してくれ。
入浴日なのでお風呂に入った。髭剃りが解禁されたのでコロナ以後伸ばし放題だった髭をようやく剃ることができた。
四十六日目
今朝四人部屋の同居人が退院していった。羨ましい。私も早く退院したい。
夕方M氏にオセロの戦い方を教わり、以前ボロ負けしたM氏相手に勝つほどまでに強くなった。
小説のプロットを書いている途中で三色ボールペンの黒が死にかけになった。また新しいのを買わないと。
四十七日目
M氏から将棋のやり方を教えてもらって初めての実戦で勝つことができた。
ここ最近ずっと喚いて騒音を出すおっさんが今日は朝から一段と煩くてかなわなかった。
昼に三色ボールペンを買ったら昼の内に届いた。早すぎないか。
そして久々に主治医の診察があった。夜あまり眠れていないので眠剤を増やしてもらった。レントゲン検査の結果が出たが異常なしで寝る時の痛みはリウマチのせいではなかった。じゃあなんなんだ。10月までに退院させてほしいと言ったら外で生活できるのなら退院していいと言われた。今すぐにとはいかないが折を見て退院したいところだ。診察の後はM氏と話をした。
夜に小説の執筆を始めた。今回は森の魔女と弟子の話だ。多分数日で書き終えてしまうだろう。
四十八日目
M氏とオセロ・将棋をやってボロ負けし、他の人とも将棋を二戦やって二戦とも完敗した。自分の頭の悪さを改めて実感する一日だった。
午後携帯を一時的に返してもらい電話番号を調べ地元のケースワーカーに電話した。そこでわかったのは家の鍵を閉めたのはケースワーカーではないこと、月々の入金が入院用の額になっていることだった。
その後M氏と話をして小説を見せた。するとM氏が他の人に私の小説を見せようという話になって、私はあまり乗り気ではなかったがI氏という方に読んでもらった。そんなこんなで今日は執筆の時間が少ししか取れなかった。
四十九日目
昼飯の時に隣の席のY氏という方に話しかけられて会話しながら食べた。
入浴日なのでお風呂に入った。爪で背中掻きすぎと職員に注意されてしまった。
小説は明日か明後日には書き終わるだろう。
次回 第八週 M氏との交流