風鈴を聴きながら
夏の夜に舞う
風鈴の音色
風が鳴らす響きを感じて
色鮮やかな硝子模様
風にゆらめく小さな短冊
いくつもの鈴のような音が
重なり合いながら
涼やかに手をとり合う
一つひとつ、違う音
一つひとつ、違う響き
風鈴によっても
吹く風によっても
そして
聴く人によっても
同じ音は一つとしてない
風と風鈴と
人と季節が織りなす
即興の一小節
だからこんなにも
耳を澄ませたくなる
風のように気ままに
風鈴のように軽やかに
それでいて
心まで響きわたる
ひとひらの
音色を奏でられたら
心の中の風鈴を
優しく鳴らそう
今日は今日の
音色を楽しみながら
明日は明日の
風との出会いに
胸を膨らませながら
心の中の風鈴に
耳を澄まそう
その風鈴が
鳴らす心の響き
その音色を
未来へと描いていく
譜面にのせて
きっと風がそこにある
その風を感じて
その風を信じて
風に夏が舞う
爽やかな響きとともに
風の中で君を待つ
風鈴を聴きながら
余韻さえ、愛しくて