女子高生、狙撃される。
ひとりの女子高生ともうひとりの自分。
生まれ持った能力でこの世界を変えていく女子高生ヒーローの物語。
1発の銃弾が風を切り裂き街中を飛んでいく。
その先には女子高生が歩いていた。
スコープから見ていた暗殺者は女子高生の頭に銃弾がめり込んだのを確認してその場から
立ち去ろうとした。
その瞬間、背後よりREGALの踵が頭上から襲いかかってきた。
殺気を帯びた攻撃をギリギリでかわすと女子高生の綺麗な脚が顔面にヒットした。
目にも止まらぬ連続攻撃。暗殺者は腕でガードしながら吹っ飛ばされていた。
「あんた何考えてんの。街中でライフルで襲うなんてありえないよね。」
長身の女子高生が言い放った。
暗殺者は頭が混乱していた。5キロ先にいたはずのターゲットが目の前にいる。
仕留めたはずの人間がまだ生きている事に。
「空間跳躍は結構疲れるのよ。電気を帯びるから髪が爆発してるし肌荒れもするから」
空間跳躍?何言ってんだこの女?
なんでそんな事が出来るんだ?
ハッカーの女子高生で機密情報を盗まれたとしか聞いてない。
超能力者なのか?
「色々聞きたい事もあるけどプロなら素直に喋らないよね。」
女子高生は攻撃態勢を取っていた。
さっきの連続攻撃は凄かったがプロを舐めすぎていないか?こうなったら格闘で殺すしかないな。
右のストレートを繰り出すと同時に背後に周り首をへし折ろうとしたが、首を掴んだ瞬間
体を沈めて脚を回してきた。ジャンプしてかわし同時にニードロップを顔面に放った。
両手で受けられて反動で後方に飛んでいく。
「受けながら力を逃す為にワザと後ろに飛んだのか?」
彼女の身体能力に驚きながらも足首からナイフを取り出すと容赦なく斬りつける。
彼女は避けながら一瞬で懐に飛び込んで来ると右胸に掌底を当ててきた。
ただの掌底ではなく、発勁のそれである。
掌底が当たったと同時に意識を断たれた。
…………………… 。
朝の日差しが眩しい。
今日は待ちに待った日本旅行の初日である。
朝のシャワーを浴びて、気分を高揚させる。
身なりを整える為に洗面所で顔を洗った。
タオルで拭いて鏡を見た瞬間、見知らぬ男が
鏡に映っていた。
「誰だコイツは?」
そう思って自分の顔を触った時に気が付いた。目の前の男はまさしく自分だった。
18歳のはずなのに鏡に映ったその姿は30位だった。
「まだ寝ぼけているのかな?」
目頭を押さえながら無意識にタバコに火をつけた。しばらくして自分がタバコを吸えることに驚愕する。手のタバコを見ている先に身分証が見えた。
「学生証を出したままだったんだ」
カバンにしまう時にFBIの文字が見えた。
おもむろに身分証を確認した。
「ランディ・ジャクソン 32才」
14年間の記憶が無くなっていた…
3年間、考えていた作品です。
はじめての小説なので、拙いところだらけですが
よろしくお願い致します。