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ホブゴブリンやコボルト、ウルフなどの頭から素材として使える部分を取り終えた俺は続いて胴体部分の解体に移る。
ウルフ、コボルトの肉は食用で取れないので血抜きをする必要は無い。
コボルトとウルフの死体から爪と魔石を取る。
これでコボルトから取れる素材はもう無くなったな。
最後にウルフの毛皮を剥いでいく…よし、上手く出来たな。
動物の毛皮を取るというのはやったことが無かったが、どうやら上手くいってくれた様だ。
そ して最後にアルマジロの様なモンスターの解体だな。
このアルマジロは解体スキルを発動させて見たところ、素材として使える所は背中についている鱗の所だけらしい。
そう言えば攻撃方法も丸まって突撃してくるだけだったしな。
全てのモンスターから素材として使えるところを取り終えた死体を結界に全て入れ、虚無魔法で消滅させる。
よし、これで良いだろう、攻略を再開しよう。
たった三階層に居るモンスターを狩り尽くしただけなのに入手出来た素材の量はまぁまぁだ。
やっぱりゲームと違って素材が全て取れるのが良いよな。
ユグドラシルオンラインは倒したモンスターはポリゴンとなって消えてしまい、
自動的にアイテムボックスにアイテムが送られるシステムだったからな。
あれも便利だが、アイテムボックスに送られるアイテムの量が少なくなっているのがいけないと思うんだ。
そりゃあその分周回して素材集めをするのもゲームの醍醐味だが、狼型のモンスターを倒しても爪や牙が2~3本ぐらいしか手に入らなかったからな。
それに引き換えこの世界は解体をする苦労は有るが牙や爪は生えているだけ取れる。
つまり、この世界とユグドラシルオンラインで一体倒した時に手に入る素材の量を比較すると…数倍~十数倍位違う。
ちなみに、これは通常モンスターから手に入る素材の量を比較した物だ。
レイドボス級のモンスターを倒したならゲーム時代の数十倍は下らない量が取れるんじゃ無いか?
俺はそんな事を考えながら四階層に続く階段を探す為にダンジョン内を疾走していた。
ゲームの様に自動的にマッピングがされる訳では無いからダンジョン内を適当に進むことは出来ない。
このダンジョンは一つの階層が広いし、適当に探索していたら迷ってしまう。
なのでここは手っ取り早くしたの階層に繋がっている階段を探す事にしよう。
俺は魔力を薄く、広範囲に広げて展開していく。
この世界にきてやるようになった擬似魔力ソナーだな。
これによって俺を中心に円上に俺の魔力が広がっていく。
何故これでしたの階層に続く階段を探すことが出来るかと言うと、俺が放った大量の魔力はダンジョンの中を進んでいき、ダンジョンの構造と同じように広がっていく。
通常ならこの魔力の広がり方でモンスターや人の場所を確認する事が出来るのだ。
俺は今回、この擬似魔力ソナーを使い、ダンジョンの構造を把握するついでに下に続く階段を見つけられる訳だ。
簡単に言うと階段が有ると言うことは魔力が広がっていく過程で下に向かう魔力が有る筈なので、下に行く魔力の方に向かえば必然的に階段を発見することが出来るという訳だ…っと、早速見つかったな。
という訳で早速下の方に流れていった魔力を辿っていき…四階層に繋がっている階段を発見することができた。
そして四階層に進んだ俺だが、俺が四階層に降りたとたんに周囲からモンスターが集まってくる。
「エネミーエンカウンターの効果が切れてないのか」
どうやらエネミーエンカウンターの効果が切れてなくって周囲のモンスターが此方に集まってきている様だ。
「まぁあっちから来てくれるならありがたいんだけどな」
俺はどんどん集まっていくモンスターを倒していく事にする。
倒すついでに四階層に出てくるモンスターも調べる事にしよう。