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現在我々は我が国の第2王女であるクリス様の護衛として王族の皆様が14歳になった時に挑む試練の祠に向かっていた。


1人の人間が水をくれと馬車の目の前に飛び出して来たのだ。


我々は姫様を守らないと行けない身、突っぱねようとした時であった。


優しい姫様がその者に水を上げようと申されたのだ。


我々は姫様の優しさに感銘を受け、その者に水を渡そうとしたその時、奴らが現れた。


武装した20~30程の盗賊…いや、あの綺麗な装備、盗賊ではない、つまり、姫様が試練の祠に行くのを阻止しに来た何処かの派閥の者と考えた方が良いだろう。


水を求めていた者も一瞬で水を渡そうとしていた騎士に近づき絞め落とそうとしている所をみるとこいつらの仲間か。


どうする…我々の戦力は騎士5名に魔法士が3名のみ、2、30人を相手にするには分が悪い。


だが、先ずは姫様を守る事を先決に行動しなければ。


5分ほど戦闘が続き、こちらの魔法士は魔力がギリギリ、我々も多勢に無勢では攻撃に移ることが出来ない。


(姫様…申し訳ありません…貴女様の御身を守ることが出来ませんでした)


意識が薄れていく中、このまま姫様を護れずに死ぬと考えると悔しくて仕方がないと感じて居たとき、あの方がやって来たのです。


漆黒の鎧に身を包んだあの方が。


現場に着くと騎士や魔法使いの人達はボロボロになっていた。


やはり多勢に無勢か、死にそうになった人が出てきたので回復魔法を馬車を中心に展開して馬車を守っていた人達を癒していく。


「誰だてめぇ!」


盗賊風の男が俺に気付いて声を上げる。


すると周りに居た全員が俺の方を向く。


ガチャッ、ガチャッ


鎧を装備しているため歩く度にガチャガチャと音が鳴り、静かになったその場に響き渡る。


「俺が誰か?そんなのどうでも良いだろう」


名前を教える必要が無いのでそう答え連中の横を通っていき、倒れかけの騎士に声を掛ける。


「見たところ困っている様だが助けは必要か?まぁ答えは聞いていないんだがな」


身ばれしないように喋り方も変化させ声をかける。


「貴様、何者だ」


騎士風の男が俺を睨んで聞いてくる…なるほど、こいつはこの馬車を守っている訳だから全身黒い鎧を身に纏っている俺を怪しいと判断したのだろう。


「なに、通りすがりの黒騎士だ、たまたまここを通ったら馬車が襲われているではないか、しかも戦力差は歴然、見ていられなくなったから出てきたという訳だよ」


「貴様の手を借りなくても姫様は我々が御守りする」


おいおい、こいつ大丈夫か?この馬車にのってるのが偉いお嬢さんだってことを会って間もない俺にぶちまけやがった。


「ふむ、それを聞いたら尚更助けぬ訳にはいかぬではないか、それに先程までボロボロだったのだ、歳上の言うことは聞くものだよ」


気分は謎の戦士風だ。


少し喋り方が古いかも知れないがソコは気にしないでくれ。


という訳でこの黒騎士セットを装備している今、俺の正体を見破る奴は居ないだろう。


なので多少の力を使ってもバレることはない。


盗賊の皆さんには実験台になって貰おうか。


「さて、盗賊諸君、君たちは俺が相手をしてやろう、手加減が苦手なのでな、すこしやり過ぎてしまうことも有るが」


そう言って一番近くにいた盗賊の後ろに回り込み首の辺りに手刀を撃ち込み、相手を気絶させる。


所詮首とんという奴だが、武芸百般を極めている俺が殺すつもりで撃てば相手の首を切り落とす事も出来る代物だ。


「なっ!てめぇ!何しやがる!」


仲間をやられて激情に駈られたのかこっちに突撃してくる盗賊達。


1人1人を転ばせたり投げ飛ばしたりしてから確実に意識を絶っていく。


まだこの体に慣れていないからな、間違えて殺してしまったではいけないだろう。


途中で後ろの方からすげぇ…という声が聞こえたがこのぐらいうちのメンバーだったら全員出来る。


「さて、諸君怪我は無いかね」


全員の気絶を確認した俺は振り返りながら騎士達に声をかける。

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