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グリフィスにフェルと俺が知り合いだという証拠を見せてみろと言われた俺はとある行動を開始した。


まぁとある行動と言ってもやったのは封印のロザリオのリミッターを少し解除してステータスを解放するってだけなんだけど。


「ぬぅ!?この魔力は!」


俺がステータスを解放するとグリフィスは声を出して驚く。


まぁ予想通りの反応だな…もう少し大げさに反応してくれれば良かったんだが、まぁ10%程度だったらこんな感じか。


俺はグリフィスの反応を見てそう考える。


「コレが俺とフェルが知り合いだという証拠その1だ」


今回、俺が封印のロザリオの封印を緩めてステータスを少し解放した理由、それは俺がフェルと友達だという事をここに居る人たちに信じさせるためだ。


グリフィス達…この集落に住んでいる人たちが俺とフェルが友人だと言っても信じない理由の1つは俺の強さが分からないからだ。


何故俺の強さが関係するのかって言うと、それは前にフォルテが言っていたこの極寒地帯では強いやつが偉いっていう風習があるって言うのが関係する。


風習自体は自分より強い相手には逆らわないっていう獣の本能に近い物だ、集落のリーダーは一番強い奴がやるってやつだな。


で、その風習は逆に言うと強く無い奴は偉くなくて、発言をしてもあまり影響力が高くないという事になる。


つまり、俺がここにいる人たちに強さを証明しないと、いくらフェルとの関係性を言葉で説明しても、信じてもらえない可能性が高いって事だ。


だから俺はステータスを抑制している封印のロザリオの効果を弱めてステータスを解放した訳だ。


物証を出すつもりは無いし。


まぁステータスを解放した理由は他にも有るんだが直ぐにわかるから良いだろう。


それに、フェルはこの極寒地帯で一番強て偉い。


まぁフェルは極寒地帯の支配者だから当たり前なんだが…まぁ集落の人たちはそんなフェルを狂信者の如く信仰している。


そんな自分たちが信仰している人の友人を名乗る人物がいきなり現れたとしても、そんな物を直ぐには信じる事は出来ないだろう。


そこでグリフィスは本当に俺がフェルの友人ならその証拠を見せろって言ってきた訳だ。


コレがさっきまでの俺の現状だな…まぁグリフィスとしては俺がフェルと友人だって言うのは十中八九信じてなくて、俺が嘘をついていたと証明するために言ってきたんだろうが…


まぁ結局の所、グリフィスに証拠を見せないという選択をしたら、この方法しかフェルとの関係を教えられる方法は無かったけどな。


「…確かに貴様から感じる魔力は人間では規格外の魔力量だ、だがそれが貴様が主人友人だと言う証拠にはならないぞ」


グリフィスは封印を少し解放した俺に対してそう言ってくる。


まぁ確かにグリフィスの言っている事は正しい。


俺が強かったとしても俺がフェルの友人だと言う証拠は出していないから、俺とフェルが友人だという事が証明出来た訳では無い。


でもコレでここに居る人たちの中に少しは俺がフェルの友人なんじゃ無いかって思った奴が居る筈だ。


その証拠に周囲から向けられていた敵意が少し少なくなっている。


まぁ一先ず作戦は成功で良いだろう。


「それにその程度の力を見せたくらいで主人の友人を騙るとは片腹痛い…どうやら本気で殺されたいみたいだな」


俺が周囲の様子を見ているとグリフィスがさっきより強い殺気を俺に向けながらそう言ってきた。


こりゃあ怒らせたか?


「まぁ慌てるな、俺は証拠の1つだって言っただけだぞ?他にも証拠が有るに決まってるだろう」


と言ってもその証拠が手元にある訳じゃないから少し時間を稼がないといけないんだが…


う~ん、ステータスは10%位で大丈夫だと思っていたが…怒らせてしまったか。


フェルを馬鹿にしていると思われたんだろう、もう少し高めのステータスにすれば良かったな。


「ならば早く他の証拠を出せ!」


怒りが強いのか俺に向かって怒鳴るグリフィス。


う~ん、もう少しでここに着きそうなんだよな…もう少し時間を稼ぐか。


「まぁ決定的な証拠ならもう直ぐ見せてやるからもう少し待ってろ」


俺はグリフィスにそう言って時間を稼ぎながら証拠が来るのを待つ。


「…来たか」


そして時間を稼ぐ事少し、遂に俺とフェルの関係を証明する証拠が到着した。

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