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ヤヨイとの連絡実験を終えた俺は異空間から出た。


「先ずは誰に会いに行こうか…」


ヤヨイの話によると、フェニか王国から南にずっと行った場所にある火山地帯、フェルは反対方向の北側にかる極寒地帯と言われる場所にいるらしい。


現在俺とヤヨイがいる公国は王国から東方向に馬車で4日位進んだ位置にある。


現在地から考えると王国が一番近くてフェニとフェルのいる火山地帯と極寒地帯はどちらが近いのか分からない…って感じだな。


やっぱりここは一番近い王国に向かって修羅に話を通した方が良いか。


「よし、最初の目的地は王国に決定だ!」


そうと決まれば直ぐに王国に向かう事にしよう。


「王国は行った事があるから直接転移した方が早いな」


一度行ったことのある場所に一瞬で行くことができる転移魔法は非常に便利だ。


「っと、その前にバレないようにしないとな」


もしもこのまま転移して転移した先に人が居たりしたら大変だからな。


俺はいつも通り光魔法を使って光学迷彩を再現する。


「…これで転移した先に人が居たとしても俺に気づく者は居ないだろう」


準備も出来たところで早速王国の王都に向けて転移魔法を発動する。


転移魔法を発動させると一瞬で周りの景色は変わり、俺の体は公国から王国に移動した。


「…無事に転移出来た様だな、周りにも人の気配はない」


俺は周りに人がいないかを確認する。


「良かった…どうやら転移した先は知っている裏路地の様だな」


この景色には見覚えがある…確かここは借金取りを探していた時に来たことがある筈だ。


転移魔法は転移先を明確にイメージ出来れば正確な位置に転移することが出来る。


今回俺は王都という場所の指定はしたが王都のどこに転移するかは指定していないかった、だから今回俺が王都のどこに転移するかはランダムだった。


「知っている場所で良かった…冒険者ギルドを探さなくて良いからな」


俺は知っている場所に転移して安心した。


王国は広いから知らない場所に転移してしまったらわざわざ冒険者ギルドを探さないといけなくなるからな。


じゃあ何で転移する場所をイメージしなかったのかって?


そりゃあ転移する場所をイメージすればそこに転移することは可能だ。


だが俺が王国の中で明確にイメージすることが出来る場所は冒険者ギルド、俺が泊まっていた宿屋、そしてシスターエステラ達が住んでいる教会位だ。


まぁ冒険者ギルドの前の大通りとか思い出そうとすれば思い出すことは出来るがわざわざ人通りの多い場所に転移するメリットは無いから却下した。


「まぁ知っている場所に出たのなら問題は無い、冒険者ギルドに行くことにしよう」


もう身を隠す必要は無いので光魔法を消して冒険者ギルドに向かうことにする。


「相変わらず大通りは賑わってるな」


裏路地を出て大通りに出た俺は数日ぶりに見る王都の賑わいに感想を言う。


公国も賑わっていたと言えばそうだが、公国は市民の賑わいというより商人達が金を稼ぐために取引を盛んにしているという感じだったからな。


「俺はコッチの方が好きだな」


やっぱり人々が笑顔で過ごしているのを見るのは気分が良い。


「あれ?…ユウヤさんですか?」


冒険者ギルドに向かいながら歩いていると突然後ろから声が掛かった。


俺は声の方向に振り向く…とそこにはエステラが買い物袋を持ってこちらを見ていた。


「やっぱり!ユウヤさんじゃ無いですか!」


エステラは俺の姿を確認すると手を振ってこちらに歩いてくる。


「エステラか…こんにちは」


まぁこんにちはって言うには少し早い時間だが…


「ユウヤさん、お久しぶりですね…こっちに戻ってたのなら教えてくれたら良かったのに…」


そう言えばエステラ達に旅に出るって言ってから会ってなかったな。


「久しぶり、まぁこっちに戻ってきたのはさっきなんだけどな」


王都に戻ってきてすぐに思わぬ再開をしたな。

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