表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
187/280

187

「という事で、今回の戦争を起こそうとしたのは公国側の可能性が高いな」


「そうですね、教国側が公国と戦争するメリットが少なすぎますし、逆に公国は教国との戦争をする事で大きなメリットがあります…これを考えても公国側が教国に宣戦布告したという可能性が高いです」


俺とヤヨイが情報を整理した結果、公国が教国に対して戦争を引き起こそうとしているという物になった。


この結論に至るにあたって、やはり公国が邪神の力を兵器化する事が出来るという物が大きかった。


人は大きな力を手に入れたら調子に乗ってしまう…というのも有るが、なにより邪神の力からエネルギーを取り出す事ができるようになった矢先に戦争が起こるなんてそう都合の良い話がある訳が無い。


俺的には今回の戦争は公国が邪神の力を利用した兵器を作り、それの実験や効果を確かめる為に教国に戦争を仕掛けたんじゃないかって思う。


それに邪神の力を使って戦争をすれば公国の被害を極限まで減らしつつ教国に対して大きな損害を与える事ができるし、しかも戦争に勝った暁には多大な利益を得ることができ。


つまり、この戦争は教国の国力を下げつつ、公国は大きな利益を上げる…正に公国にしか旨味のない戦争って訳だな。


公国の上層部は国民に対して教国から宣戦布告が有ったと言っていたらしいが多分それは嘘だ。


公国に住む人たちに対して、「我々は教国と戦争をする為に宣戦布告をした」なんて言えないだろうし、言ったところで国民が戦争に協力してくれるとは限らない。


負けたら負けたで被害があるから最低限は協力してくれるとは思うが


自分達が宣戦布告をしたではなく、相手から宣戦布告が有った、国を守る為に協力をしてくれ、と言った方が国民への聞こえがいいし、なにより戦争にも進んで協力してくれるからな。


まぁ結局のところ、公国が宣戦布告をしていようか教国が宣戦布告をしていようが今回の戦争は公国にしかメリットが無いって事だ。


だからこそ、俺とヤヨイは今回の戦争は公国が引き起こそうとしたと考えた訳だ。


「それで、今回の戦争は公国が起こそうとしているというのは良いが、今回俺たちが考えないといけないのはどうすれば戦争が始まるのを阻止する事が出来るかだ…ヤヨイ、何かいい案が有るか?」


俺たちの中で今回戦争を起こそうとした国が公国というのは決まった。


なら次はどうすれば戦争が起こるのを阻止出来るか、だ。


現状俺にアイデアは無いからヤヨイに案がないかを聞いてみる。


「戦争を阻止する案、ですか…今は特に思いつく事は無いですね、申し訳有りません、せっかくマスターがたよってくれたのに…」


ヤヨイは申し訳なさそうにそう言った。


「いや、気にしなくても良い…俺も思いついて無いし、いきなり聞いたからな、じゃあ何か思いついたら教えてくれ」


「分かりました、何か良い案がないか考えてみます」


ヤヨイはそう言うと戦争を中止させる為の案を考え始めた。


よし、俺もヤヨイが考えている間にどうにか出来ないか考えてみることにしよう。


やっぱり1番手っ取り早そうなのは邪神の力をどうにかするって奴だよな。


邪神の力が無ければ公国のアドバンテージは一気に無くなる…そうすれば公国のトップも戦争しても旨味が無いと理解して戦争を取りやめる…なんて美味い話は無いよな。


確かに公国側のアドバンテージは無くなるかもしれないが、それでも教国が公国に攻めて来なくなる訳ではないだろうし、邪神の力が無くなった事を知った公国のトップが急いで戦争をやめさせようと教国に使者を送っても教国がそれを受けるかは分からない。


まぁ俺が教国のトップにいたとして、宣戦布告をしてきた国がいきなり戦争をするのをやめようって使者を送ってきたら公国に何か問題があったんだなって分かるから逆に攻め落とすだろう。


そうなれば双方とも被害は予定より多くなるだろう。


それを考えても、邪神の力をどうにかするという案は不採用だ。


そもそも邪神の力は避難所の拡張に使われていて手を出せないしな

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ