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「まぁコレは全て俺の予想…というか妄想ですけどね」


そう、俺は実際にブラットさんのお父さんにもお母さんにも会ったことは無い。


ブラットさんやガンテツさんの話からありそうな事を考えた俺の妄想だ。


だからこそブラットさんに問わなければならない。


「だから聞きます、ブラットさんは俺の話を聞いていて何か違和感を感じましたか?」


俺がブラットさんに話した話は所詮俺の作り話、俺的にはこんな感じかと想像した結果だが、家族として14年間一緒に過ごしてきたブラットさんが俺の話を聞いて違和感を感じるなら俺の想像はどこかおかしいところがあったという事だ。


「い、いや、ユウヤの話に可笑しいって感じる所は無かった、でも…」


「なんでそんな事をしたかが分からない…ですか?」


俺の問いにブラットさんが頷いた。


「俺の考えですけど、多分ブラットさんのご両親なりのエールだったんじゃ無いでしょうか?」


「エール?」


「はい、さっきも言った様に、ブラットさんの両親がブラットさんが冒険者になる為に努力を知っていたと仮定して、二人は勿論ブラットさんの夢を応援するかどうかを話し合ったと思うんですよ」


俺はブラットさんが頷いたのを確認してから次の言葉を言う。


「そして話し合った結果、最終的にはブラットさんの両親はブラットさんの夢を応援することに決めたんだと思います」


これはブラットさんのお母さんがブラットさんを応援したという事実から確定でいいだろう。


となれば、何故ブラットさんの夢を応援しようと決めていたはずのブラットさんのお父さんがあんな言葉をブラットさんに言ったのかという疑問が残る。


まぁ誕生日の日にブラットさんのお父さんの気が変わったという事も有るかもしれないが、それは限りなく低いと考えて良い。


だからこそ、ブラットさんに向けて放った言葉はブラットさんのお父さんなりの応援の言葉なんじゃないかって考えた訳だ。


「夫婦で相談してブラットさんの事を応援すると決めたなら途中で気が変わったという事もないでしょう。

だから、俺はブラットさんがお父さんに言われた言葉はブラットさんへのエールだったんじゃ無いかって言ったわけです」


「俺へのエール…だが待ってくれ、じゃあユウヤが言った通りにあの言葉が俺に対してのエールだったとして、あの言葉にはどんな意味があったんだ?」


ブラットさんは俺の言葉を聞いてから少し考え始め、そして俺にそう質問をした。


「ブラットさん、俺にはブラットさんのお父さんがどんな気持ちで、あの言葉をブラットさんに言ったのかは分かりません」


まぁあの言葉にどんな意味があったのかなんて俺なんかが分かる訳ではない。


あの言葉はブラットさんのお父さんがブラットさんの為に言った言葉だ、俺なんが理解できる様な物ではないだろう


「そうか、悪…」


俺はブラットさんが悪かったな、と言い切る前に「でも」と言ってブラットさんの言葉を遮る。


「それでも予想する事は出来ます」


俺はブラットさんのお父さんがどういう気持ちでブラットさんにあの言葉を言ったのかは分からない、だけどそれを想像してブラットさんに伝える事は出来る。


「俺の想像で申し訳無いですけど、聞きますか?」


俺はそうブラットさんに問いかける。


別に俺の考えたあの言葉の意味を聞かなくても後日家に帰った時に直接お父さんに聞けばどう言う意図で言ったのかは分かるだろう。


だからブラットさんが聞きたいなら話すし、聞きたく無いと言うなら話さない。


そしてブラットさんの答えは…


「お前の想像でも良い…教えてくれ」


ブラットさんの答えは俺の想像でも良いから話を聞きたいと言うものだった。


「分かりました…それでは話しますね、俺が考えたブラットさんが言われたという言葉にどんな意味が込められたのかを」

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