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「それは…どう言う事だ?」


ブラットさんは俺の言った言葉を聞いて戸惑っている様だ。


父親が自分に言った言葉が前から決められていたかも知れないなんて言われたら戸惑うのも無理はない。


だが、そう考えないと納得が出来ないのだ。


ブラットさんのお父さんがガンテツさんにわざわざ家を飛び出したブラットさんを鍛えてくれと頼んだ事から、ブラットさんのお父さんはブラットさんに対して愛情を持っている事が分かる。


実際にブラットさんのが冒険者として大成した時に渡す様にガンテツさんに言って親愛なる息子へというメッセージのついたお酒を渡していたからな。


ブラットさんも、親父は冗談であんな事は書かないって言っていたから、ブラットさんのお父さんのブラットさんへの愛情は持っていると確定しても良い。


そして当然ブラットさんのお母さんはブラットさんの冒険者になりたいという夢を応援したらしいから、結果的にはブラットさんの両親はブラットさんの事を愛しているのだろう。


だが、ここで問題になったのが、何故ブラットさんのお父さんがブラットさんが冒険者になると伝えた時にキツイ言い方で冒険者になるのを諦めさせようとしたか、だ。


ガンテツさんはブラットさんのお父さんが自分の息子を危険な職業である冒険者にさせないためにキツイ言い方をして諦めさせようとしたと言っていたが、本来ならもっと別の言い方が有るし、別にあんな言い方をしなくて良いんじゃ無いかというのが問題になった訳だ。


ここで、俺は考えた訳だ。


ブラットさんのお父さんがが言った言葉、それはブラットさんが冒険者になるのを諦めさせる為に言った言葉じゃないんじゃないかってな。


何故俺がそう思ったか、その理由は2 つ有る。


1つ目はそのまんまブラットさんのお父さんが言った言葉が普通なら言わないであろう言い方だからだ。


ただ冒険者になるのを諦めさせるだけならあんな言い方では無く、他の言い方が有るからな。


例えば素直に冒険者は危険な仕事だからお前が冒険者になって死んでしまったらと考えると不安だから、冒険者になるのは反対だ、とかな。


まぁブラットさんのお父さんが言うようなセリフかと言われたら、言わなそうだが…


2つ目はブラットさんが冒険者になりたいと言った時、ブラットさんのお父さんは反対、お母さんは賛成と意見が違かったからだ。


コレはさっき言った様に、ブラットさんのお母さんがブラットさんが冒険者になりたがっているのを知っていたなら、事前にブラットさんのお父さんと相談している筈だからだ。


話し合いは一度や二度じゃ無いだろう、そして何度も夫婦間で話し合っていたならブラットさんの冒険者になる、と言われた時の返事が同じ出ないと可笑しいのだ。


だからこそ俺は違和感を感じた。


そして俺は思いついたのだ。


ブラットさんのお父さんはブラットさんに冒険者を諦めさせるためじゃ無く、逆に応援する為にブラットさんの為にあんな言い方をしたんじゃないかって。


確かに最初は冒険者になるのを諦めさせ様としたのかも知れない、木剣を捨てた時とかな、だけどその後もブラットさんは諦める事なく鍛錬を続けて行った。


それを見ていたかは分からないけど、ブラットさんのお母さんとの話し合いから聞いた事は有る筈だ、それを聞いてブラットさんのお父さんはそこまでの覚悟があるなら応援してやろうと思ったんじゃないかと思う。


まぁコレは全て俺の想像だから、必ず合っているとは言えないが、コレに近い事が有ったんじゃ無いかって思う。


そしてコレが俺がブラットさんの父親はブラットさんの冒険者になるという夢を反対していなかったんじゃないかって思った理由だ。


そして俺はそれをブラットさんに説明した。


「ブラットさん、今話したのが俺がブラットさんの14歳の誕生日の日、両親が言った言葉が前から決められていたんじゃないかと思った理由です」

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