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部屋の中に隠されたスイッチを見つけた俺は見事隠し通路を発見した。


現在は隠し通路を進んでいる所だ。


隠し通路には一定の距離をあけてランタンが付いているから先程の部屋と違いちゃんと視界を確保する事が出来る。


「まぁ、前が見えたとしても何もないんじゃ意味がないけどな」


隠し通路には周囲を照らすためのランタンしかなく、しかも道自体も一本道な為ただ真っ直ぐ進むしかない。


「ここまで一本道だと逆に怪しく感じるな」


先程の部屋に通じる廊下も一本道、そして隠し通路であるここも一本道…ここまであからさまだと逆に罠なんじゃないかと疑ってしまう。


普通ならこんなところにくる奴なんて居ないだろうしな。


このまま真っ直ぐ進んでいったら最奥で閉じ込められるとか有りそうだよな。


「まぁ罠だったとしてももう引き返す事は出来ないんだけど…」


俺がこの隠し通路に入ってすぐ、隠し通路の入り口が閉まってしまったのだ。


多分隠し通路の存在がバレないように自動的に閉まるようになっているのだが、こちら側からどうやって開けるのかは検討がつかない。


多分部屋の中に有ったようなスイッチが有るのだとは思うが、見た感じその様な物は無かった。


最終的に罠だったとしても無理やり脱出する事は可能だ。


まぁその場合は相手側に侵入者が居るって知られるから本当に最終手段だけど


現状に真っ直ぐ前に進むことしか出来ないんだから進むしかない。


俺はそう思い、前に進む。


隠し通路の道はそこまで長くなく、少し歩いた所で前方に光が見えてきた。


多分あそこに部屋が有るのだろう。


俺は部屋に入る前に改めて魔法が俺に掛かっているかを確認する。


「うん、魔法はしっかりと機能しているな」


アイテムボックスから手鏡を出して俺の姿が見えるかを確認するとしっかりと魔法は機能している様で俺の姿は見えなかった。


「よし、じゃあ行きますか」


罠の可能性があるので少し警戒しながら俺は部屋の中に入る事にする。


「おいおい、嘘だろ…」


部屋の中に入り、最初に目に入った物を見た俺は思わず声が漏れてしまう。


隠し通路を渡ったら先に有った部屋、その部屋の中心には俺の想像通り、この避難所に掛けられている魔法の魔方陣が大きく描いてあった。


その魔方陣は常に発動している為、光を発している。


問題は魔方陣の後ろに有るものだ。


魔方陣の後ろには俺が探していた物…つまりは邪神の力が有ったのだ。


そして俺の目には邪神の力から膨大な魔力が魔方陣に流れ込んでいるのが見えた。


まさか…こんな方法で魔力を手に入れていたなんて…


俺の予想では市民の誰かしらかを生け贄にしてこの魔法の魔力リソースを得ているのだと思っていたが…まさか邪神の力を魔力リソースにして魔法を発動させているなんて想像もしていなかった。


そりゃそうだ、俺は伝承の祠という所に邪神の力があると思っていたからな。


確かに邪神の力は膨大だ…だからこそ魔法を発動させるための魔力を邪神の力から得られるならそれは大きな力になる。


しかも、見たところ邪神の封印自体は機能しているみたいだ、だから暴走したり邪神の力が解き放たれたりする心配は無さそうだ。


邪神の封印を維持して安全に邪神の力を魔力リソースとして利用する…か、これを考えた奴は頭がおかしいんじゃ無いか?


世界を滅ぼす可能性がある邪神の力を利用するだけじゃなくしっかりと暴走しないように対処しているところとか本当にマトモじゃ無い。


邪神の力を利用することを考えたとしても邪神の力と魔方陣にリンクを繋ぐ事すら出来ないだろう。


普通なら邪神の力が膨大過ぎて魔方陣が耐えられないし、そもそも邪神の力の封印が解けて邪神の力が暴走、辺り一帯が更地になる事が想像できる。


これを考えるだけでなく実際に実行出来る奴が居るなんて…


これは少し気を引き締めないとヤバイかも知れないな。

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