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楽しいコンビニバイト 1

――​とあるコンビニ


「今​日からこちらで働くことになりましたアルバイトの猫好です、よろしくお願いします!」

                   

                 

一緒の時間帯に働くことになる先輩店員さんと改めて店長さんに、つたないながらも礼儀正しい挨拶をする。


​「私がこのコンビニの店長の小吉こよしです。よろしく!」

​ 

 四十代前半と思われる店長に挨拶を返された。


「​面接の時に会ったのに……店長は一体……誰に自己紹介を!?」​

 

 店長の目線の先に私がいなかったので、挨拶はこれくらい元気な声でするのが理想なのかと想定する。仮に自己紹介だとしたら読者の皆様と考えてもらってもいいかもしれない。


​「俺は馬山だよ、よろしく」

 

 ​地毛という訳でもなく、黒髪をスプレーか何かで染めていそうな外国人風の顔立ちをした先輩の方から自己紹介してくれた。この先輩は多分逆ナンパとかされたことあるんだろうなと想像できる魅力を感じる。


​「わからないことがあったら何でも聞いてくれたまえ」

「​なんでも……」

​ 

 馬山先輩に仕事について、教えられることは伝えるからと私は言われた。私はあえてカバンの中から数学の教科書を出して上目遣いで訴えかけてみる。


「​宿題は自分でやりなさい」

 

 ​別にボケたつもりではないが、どこか突き放された印象を感じた。


「高橋よ! よろしく!」

​ 

 茶髪で髪をまとめるリボンをしたやえ歯の似合う感じの、中学生のような外見な体格の女店員にも自己紹介してもらう。


「​先輩としてこき使ってやるんだから」

 

 ​何だか可愛い先輩だなと私は思った。


​「高橋君は昨日から新しく入った子だよ」

 ​

 馬山先輩が私に彼女も新人だと教えてくれる。


「​一日でも先に働いているんだから……先輩です!!」​

 

 高橋さんの可愛い言動に、私は彼女とはプライベートで遊ぶ機会があったら友達みたいに接しようと思った。


「それじゃあよろしく」

 ​

 馬山さんは店長に仕事を任せられるくらいのようだから主任(クラス)なのかもしれない。


「​はい。店長、お任せください」

 ​

 店長は新人の私と高橋さんに向かって行ってくるというジェスチャーをした。


​「私は車でカミングス――ン」

「​!?」​

 

 馬山さんが簡単に教えてくれた。


「​店長はしばらく仮眠するから指示は僕が出すよ」

「​親父ギャグ!?」​



​「ところで猫好君」

 ​

 馬山さんが改まって聞いてくるので私は緊張気味に応じる。


「​はい! 何ですか?」

​「猫は好……」

​「普通より好き程度です。店長にも聞かれました」

 ​

 会う人のほとんどに聞かれる質問なので、質問を食い気味に返した。


​「……そうかい、残念だよ」

 ​

 馬山さんが何を残念に思っているか分からないが、そこから話題を広げようとでもしたのかな?


「​ちなみに……僕は馬山だけど馬を飼ってはいないよ!」

​ 

 当たり前だろうと思われることを伝えられても私はわかってます以外答えようがない。

「​アタシは高橋だけど猫を飼ってるわ」

 ​

 彼女が馬山さんに追随して携帯電話の待ち受け画面を私に見せてくれたけど、少し考えればこういう話につなげたいんだろうなと思った。


「​ネコ自慢したいだけでしょ!?」​



​「さて、猫好君、君にもこれをあげよう」

 

 ​馬山さんが制服のポケットから出したのは『研修中』の安全ピンで留める名札だ。


「​多少の失敗は許されるという……研修生の名札ですね!」

​ 

 実際は可能な限り早くここの仕事を覚えて研修期間を終わらせるべきだが、あながち間違いとはいいきれなかった。


​「ふふ……そうよ」

 ​

 高橋さんが研修用名札があれば助かることを一気に話す。


「​お釣りを間違えたり商品を入れ忘れたり……何度でもってわけじゃなくとも許されるのよ!!」​

 

 経験ありそうな口調で高橋さんが言うので私は聞いた。


「​高橋さんは大助かりだったと!」

​ 

 図星をつかれたのか、彼女の声が上ずった。



 数日前の水曜日に掲載予定でしたが遅れた。


連載5話になるかと思われます。コメディ短篇集をそろそろ作る予定ですが、単独の評価・感想が欲しい作品のみ新規連載の形にしますので~


イラスト掲載予定


よろしくお願いします!

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小説家になろう 勝手にランキング ありがとうございましたー
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