解除不能
最早この二人を引き離すことは不可能だった。
誰でも良い。
こいつらを俺から離してくれたら何でもしよう。
例えば…一日留守番してやるよ
「先輩? 置いてきますよ」
「年長者でしょう、あんた」
そうか
逆に置いていって貰おう
「先に行ってくれていいぞ」
「いや」
「無理です」
何故だよ
こんな口うるさい男置いていって良いだろ
「先輩がいなきゃ、見つかった時の対処が出来ないじゃないですか」
「それに、私は捕らえられてるっていう確証を持てるやつの側にいなきゃ」
「それってオレじゃ役不足すか?」
「須賀で良いだろ」
「なんか、や」
なんかってなんだよ吉瀬さん
結局川の字だよ
「先輩、頭」
「ペイント弾は来てないぞ?」
「ちっ」
「ちっじゃねぇだろ」
「駄目よ、もっと確信味のあるものじゃなきゃ」
「伝授してください」
「俺は引っかかってやるほど優しくないぞ」
「ほう、なる程…」
内緒話を楽しむ二人を放って前に進む。
「先輩! 危ない」
「あ?」
「あんた、足元よく見なさいよ!」
二人の気迫がただ事では無かったので、下を見た。
地雷だろうと踏みながら。
「馬鹿が見るー」
須賀の間抜けな声が耳に突き刺さる。
足元は今まで通りの木の葉のクッションだ。
「成功ね、私のお陰でしょ」
「吉瀬さんナイスです」
「まずは手を上げろ。戦場を舐めた罪に、その腹にプレゼントをやろう」
「先輩、目が本気です…」
本気にもなるだろ
餓鬼扱いされたんだからな
頭が痛かった。
二人のマシンガントークは言うまでもないが、先程から視線を感じていたのだ。
「それで、オレが合図して吉」
「静かにしろ」
須賀がキョトンとする。
吉瀬は不満げだ。
「新たな刺客だ」
「新たな家族ね」
「女ですかね?」
「黙れ」
気配が消えた。
気がした
「果てろ」
首筋にナニカが走る。
血の気が引いた。
「先輩!」
今は叫ぶな
頭が割れる。
刺客を仕留めたのは吉瀬だったらしい。
目を開けると、黒づく目の人間を縛り上げる彼女がいた。
「西軍の仲間よ」
「先輩、血は拭きました」
「…ありがとな」
さて
新たなやつは少々物騒らしい。
まずは自己紹介からだ。
「須賀っす」
先手は青年だった。
こいつ歳はいくつだろうな




