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言葉は繰り返す


  両手に鍵。

 でも物質じゃない。

 奪えば出られる。

 誰か答えくれ

 「ちなみにリミット3分ね」

 ランブルかよ

 「十分ね」

 「頼もしいな」

 「あんた頼りないから」

 「ぐさりときた」

 「刺してやったわ」

 スタートスタート

 心が折れる前に

 「ルールは簡単、私はここから出られる技術を知ってここにいます」

 じゃなきゃ馬鹿だな

 「それを探って見つけられたらあなた方の勝ち」

 じゃあリミットいらないな

 「私は質問に対してすべて正直にイエスかノーか答えます」

 「おーけー」

 「はじめよっかい」

 「鵜那、お前の年齢は?」

 「はい」

 あれ

 「イエスかノーかであらわせる年齢なんざないわよ」

 そうでした


  結構難しいなこれ

 「ここは暗いわよね」

 「そうね」

 「空気は流れてるわよね」

 「みたいね」

 「上にかしら」

 「だろうね」

 「登れるか?」

 「ええ」

 「梯子はあるかしら」

 「いいえ」

 「地上まで20分かかるか?」

 「いいえ」

 まじかい

 「貴方は一人で出る気かしら?」

 沈黙

 「…ええ」

 「このガキっ」

 「だから殴りかかんなって」

 止める身にもなれ

 「後25秒」

 「体内時計か?」

 「ええ」

 ああもう

 面倒くせえ

 「上にあげろ」

 にこりと

 「正解」

 え

 俺なんて言った?


  吉瀬がバンバンと背中を叩く。

 「まさかあんたが正解に辿りつくとはっ」

 「正解って…」

 「その命令を待ってたんじゃん」

 「命令って」

 「あんたがとにかくチャンスを掴んでくれたのよ」

 「ん、ああ。そっか」

 わかんねえけど

 かわんねえけど

 鍵の話どこ行った?

 二個のカギ

 上にあげろ?

 錠前と連動でもしてんのか?

 ああね

 納得

 「上にいかせてくれんの?」

 「仕方ないじゃん」

 「早く案内しなさいよね」

 「吉瀬リンは待ってりゃいいじゃん」

 「何の必要が?」

 「こっちがきいてるのにぃ」

 「早く案内しろよ」

 「しかたないねえ」

 「やあっと地上ね」

 光

 うわまぶし

 「土埃どろっどろ」

 「ちょ、そばで叩くなよ」

 「どの道いっしょじゃん」

 なにがだよ

 「じゃぁまたあそぼ」

 「あ、待て鵜那ああああああああああああ」

 行ったな

 穴に潜って

 「モグラかあいつは」

 「俺も言おうとしてた」 

 「姪とは思えないわ」

 「お前の親戚って全員すごそうだな」

 「全員? 鵜那だけよ」

 おっと

 「絶縁したもの」

 そっちか


  「せんぱーーーーーーーーい」

 溜息

 あれだけ叫べるやつは一人しかいない

 どうやらそれほど離れていなかったようだ

 「ここだ須賀」

 「…いた」

 「先輩っ」

 「…吉瀬」

 「待たせたね萌」

 「…待っていない」

 おいおい

 「今苛々してんのおおおおおお」

 「だからって萌に当たるなって」

 「放しなさいよおおおおおおお」

 断る

 って何回言ったよ今日

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