表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

第4話

   

「これは!」

 中に入っていたのは、一体の人形だった。

 あのアンティークショップにあったようなビスクドールだ。

 僕はあの日、桃子ほど熱心に見ていなかったから、これがガラス棚に並んでいた人形の一つなのかどうか、はっきりわからなかった。でも桃子の言っていた『ビスクドール』であることは間違いないだろう。

 ヒラヒラした西洋風の服を着ているけれど、髪の色も目の色も典型的な日本人。その顔立ちが桃子に似ているように見えてしまうのは、さすがに僕の気のせいだろうか。

 そんなことを考えながら、僕が人形を手にしたタイミングで……。

 バタンと大きな音を立てて、アパートのドアが開いた。


「きゃあっ!」

「何者だね、君は?」

 振り返ると、部屋の入り口に立っていたのは、ふっくらとした中年女性と、二人の男性。悲鳴は女性の方で、誰何(すいか)の声を上げたのは男性の一人だ。

 男は二人とも、ビシッとしたスーツ姿で、僕の方に向かってくる。普通に社会人が着るスーツなのに、でもサラリーマンとは違う、いかにも「只者ではない」という雰囲気を漂わせていた。

   

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ