4話:過去での株売買
この近くの写真屋で、A4用紙18枚に印刷された表を写真を撮ってもらいネガと写真を現像してもらった。1時間後、出来上がった写真とネガを取りに行けと告げた。そして1時半後に再び、この喫茶店で会おうと言った。言う事を聞かないと大きな儲けは得られないと脅かした。
須賀川肇は、神妙な顔をして、わかったと言い足早に喫茶店の勘定を支払い出て言った。1時間半後、徳川泰平が、再び、喫茶店に入り待っていると、須賀川肇がやってきた。席に着くと須賀川がグラフばかりで小さいと見づらいので、大きなサイズに焼いてもらった。
そのため、結構、金がかかったと言った。それはご苦労さんと言い泰平がそのグラフの説明をした。このチャートの下がっていて黒抜の棒が安値で白抜きの棒が高値であり下値の時に買って高値の時に売れば、儲かると説明した。
ほんとですかと聞くので、本当ですと言った。そして事情があって、今日から泊まる所が無いので、須賀川さんの所に泊めて下さいと言うと、埼玉の田舎だが、離れの部屋なら空いてるから使うと良いと言ってくれた。
それでは、投資の話をしますと言い、1965年、キヤノン株が大きく動いてるので売買しましょうと言った。泰平が、須賀川肇さんに、証券口座持ってますよねと確認すると、もちろん持っていると言い、投資予算はどの位、用意してるのか聞くと50万円と言った。
キヤノン株は、2月になり大きく下げていると言い19円で25000株買いましょうと言うと、須賀川さんが、わかったと言い、早速、明日、19円で買い指を入れようと言った。夕食をとって、埼玉の須賀川さんの家に帰り、コタツの入った離れの部屋で、泰平は床についた。
朝、7時半、須賀川さんが、お盆にいれた、ご飯と卵焼き、味噌汁、漬け物、お茶と昼飯として、大きな、おにぎりを2つ置いていった。食べ終わったら入り口に置いておけと言われ了解した。ここには小さい風呂とコンロがあるから使って良いと言った。
そして、ラジオも持って来たから利用して極力、外出しないで、家にいろと言った。わかりましたと言うと帰っていった。初日は、興味もあり、余り退屈しないですんだが、2日目から、退屈な日々となり、本や新聞、雑誌を借りた。
2週間後の2月25日、須賀川さんが、夜、来たときに、キヤノン株、買えたと言った。その後、3月に、大宮の繁華街に連れだしてくれた。4月も、浦和へ行った。夏には、プールへ泳ぎに行ったり、電車で秩父まで連れだしてくれ、なんとか、退屈な日々を過ごしていた。
9月になり、キヤノン株が上昇して来て、38円で売り指値を出すように須賀川さんに指示した。10月1日に38円で全株売れ、36万円の利益がでた。すると、須賀川さんが、半分の18万円をくれ、これで、このデータの正しい事がわかったといい喜んでくれた。