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詩を書く
句読点の代わり改行を
感嘆符も最小限に
韻を踏む流れは分かりやすく
かみくだいた言葉を考えず
その時その思いのなすまま
紡がれる言葉で書き散らし
感情の奥底を見せず
自己を問いかける
あたりさわりのない言葉の
伝わりやすい文章の
変わり果てた先に
いったい何がと問う
存在とありうる可能性の証明は
未だ出来ず
ただあり得る未来の
あり得た過去の
己れの存在を問う
向き合うことの苦痛と
向き合うことの無防備と
向き合わなければならない義務感の
間をすり抜ける為の手段
でもある
内に修めた知識以上の
何かはありえないけれど
2021/10/22