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資格など必要としないものですが
子どもの頃から私は
他の誰にも似ない私で
誰でもいいから
私を一番に愛してほしかった
愛してほしくて
愛してほしくて
でも何も返せなくて
求めるばかりで
周りが見えなくて
何も受け取れなくなっていった
恋に恋して
愛をうらやんで
でも向けられる感情がわからない
愛の”形”にこだわってしまって
無形の愛情がわからなくて
自分の愛情に蓋をした
”愛”を受け取れないのなら
愛を受け取る資格はない
寂しくとも
哀しくとも
愛を思う資格はない
私は愛の心だけ殺してきた
愛の心だけ死んでしまえと躍起になって
それでもまだすがりたくなる
子どもから少しは成長しているはずの私は
愛してほしくなっても
寂しくなっても
哀しくなっても
その心をあきらめることができる
私には”資格”がないから
愛してほしくて
愛してほしくて
理想を押し付ける私には
愛してほしくて
愛してほしくて
唯一を求める私には
愛を感じる資格などない