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物理的に過去を消す
過去を消している
物理的な方法である
つまり
日記を消しているのである
読みつつ消していって思う
今の私と同じことを思いつつ
全く反対を考えていることを
否
正確には同じことを違うように
違うことになるように書いていた
それだけなのだろう
今は立ち止まっている
得るものも与えるものもないのだから
昔は進もうとしていた
止まることを知らないからと言って
でも今は進んでいるのである
自らの中に未知を知り未知を受け入れ
新たを知ろうとしているのだから
昔は立ち止まらざるおえなかった
知らなすぎて無知すぎて何を知ればいいのかすら
わからないままもがいていたのだから
過去を消している
物理的な方法である
気付くこと思い出すことがないわけではないが
持っておく必要があるものだけを残せば
未来には置いておく必要はないと思う
それにしても成長の欠片も見当たらぬ
私の日記は次に何を書かれるのだろうか
2023/2/5