第2章~行動~
翌日。
「・・・とゆうことなんだ。」
「なにがとゆうこと、なの?」ゴゴゴゴゴゴゴッ
「春樹、本の角はなんでこんなとがってるか知ってる?」トントントン
「おぉビッグアイデアじゃないデスカ~ッ!」
「「夏美は黙ってなさい!!」」
「ゴメンナサイ。」
おいおい夏美、引き下がるの早いだろ!?
「ま、まぁ落ち着きましょうや。だからその握ったこぶしをほどこうな秋穂、そして本は人を叩くものじゃありませんよ冬佳。そ、そうだ今度の休みに最近出来たデザートバイキングのお店に連れてってやるからさ。」
ピクッ
おっ、反応あり。
「それって春樹のおごりでいいのよね?」
「当たり前だと思うよ秋穂、じゃないとこの振り上げた本を下ろすまで。そうだよね、春樹?」
「あ、当たり前に決まってんじゃないですか。」
「わ~た~し~は~?」
げっ、夏美もか!?
「そうね夏美だけ仲間外れもあれだしね。」
「・・私としては別に来なくてもいいけどね。」
「そりゃないデスヨ~冬佳~!」
「わかった、こうなりゃおれも男だ。3人ともおごってやるよ!」
「「「やった(デス)!」」」
あぁ、こうして俺のふところが寒くなるんだな。
トホホ。
「あっ、でも春樹の作戦をやるとしても物や許可はどうするの?」
おっ、やることは認めてくれるのな。
「安心しろ秋穂。許可は昨日のうちにとったさ。演劇部の部長にその顧問、学年主任、校長先生と。」
「あいかわらずその人脈はどこで得たのか謎ね。」
「まぁそれに関しては禁則事項、ってことだよ冬佳。」
「とゆーことは、やることないんじゃないデスカ?」
おぉ、夏美にしてはまともな質問。
「今失礼なことを考えませんでしたか?」
勘だけはするどいな、夏美さんよ。
「いや、紙吹雪は演劇部のあまりだけじゃ足りないから作らなきゃならないし、設置場所・紙吹雪をどう舞い散らすかとか、考えることがそこそこあるぞ。」
「設置場所とかはともかく紙吹雪を作る作業は大変そうね。」
「でもさ、そういう作業とかはどこでするのよ?」
「ん、今のところは学校、休みの日は俺んちとか・・」
「「「春樹の家!?」」」
うおっ、びっくりした。てかよくハモるよなこいつら。
「まぁ一応予定だからさ。嫌なら別に俺んちじゃなくてもさ・・」
「べ、別に春樹の家に行くことはその、嫌じゃないわよ!」
「そう、むしろ行ってみたい。」
「あわわわわ、春樹の家、春樹の家!」
ナニコレコワイ。
「と、とりあえず今日は演劇部に機材を見に行くからさ。放課後行くから覚えとけよ。」
とにかく今は、3人とも上の空なご様子なので、この場を離れることにした。
あれ、すごい殺気を満ちた視線を大量に感じる。
振り返ったらなにかヤバイ気がする。しかし、振り返らなければその正体は分からん。
そしておそるおそる振り返ると、・・・・ダッシュで逃げることを決めた。
「逃がすなーーーっ!!!」
なぜか俺は昼休みを(殺気に満ちた男子達から)逃げることにだけつぎ込んだ。
これもある意味この学校の見慣れた光景らしいが、追われる当人の俺は見慣れたくない光景だった。
そして昼休みが終わり、教室に帰ってきたとき、3人は自分の席であいかわらず上の空のままだった。
やばいデスナ。文のほとんどセリフになってしまった。
これは良いことなんか悪いことなんか分からんけど、とりあえず次もがんばります。