第1章~決意~
「はぁ、今日も疲れたな。」
そういって俺は自分の部屋のベッドに寝転がった。
机の方に目をやる。
そこには役目を終えた教科書や参考書が乱雑に置かれている。
これを見ると、あぁもう終わったんだなって思う。
いくらまだ学校があるといっても、基本は復習やテスト対策など授業はほとんど無いに等しい。
確かに夏美の言ってたとおり、暇だ。
しかし冬佳の言っていた、しんみりするの当日なのかもしれない。
涙の卒業式。
感動を呼ぶよな。
でも俺は涙ばっかで終わるのはやっぱ違う。
そこに笑顔もなけりゃいけないよな。
みんなが笑って卒業できる卒業式か....
「桜でも咲けばふいんき出るのにな...」
ん、桜?
そうか桜か!
確かに今時卒業式に桜が咲いてることなんてほとんど無い。
だが桜が咲かないなら、人口の桜ならどうだ。
よく演劇とかで使う、紙の桜。
それを卒業式に舞い散らすんだ!
しかもポツリポツリとじゃねぇ。
ド派手に吹雪かせる!
確か、文化祭の時に演劇部が大砲もどきを使ってたな。
もどきだとしても、あれに紙の桜を大量に詰めて、ここぞとゆう場で一気にぶちかます!
自分で考えてあれだが、話がでかすぎて出来るかどうかもわからない。
でもやりたい。
なにか卒業でみんなの心に残ることをしてみたい!
普段の俺なら考えもしないだろうな。
でもどうせこの暇な時間を怠惰に過ごすよりはマシだと思う。
夜という時間帯が俺のテンションを上げているのか、それとも暇で俺の頭がおかしくなったのか。
今はそんなことどうでもいい。
今俺の心は、桜を舞い散らすことでいっぱいなのだから。
「そうと決まれば、早速行動だな。」
そう言って、俺は充電中の携帯を取りメールを打つことにした。