偽りの聖女に婚約者を奪われた『無能』な私、実は言葉を現実に変える【言霊魔法】の使い手でした～追放先で出会った隣国の王様にその力を見出され、世界一幸せになります～

「君との婚約を破棄し、国外追放を命じる！」

公爵令嬢セレスティアは、魔力を持たない『無能』として家族に虐げられ、民に蔑まれてきた。
ある日、婚約者である王太子と、彼に寄り添う『聖女』によって無実の罪を着せられ、すべてを奪われてしまう。

――だが、彼女は知らなかった。
自分の内に眠る、言葉を現実に変える【言霊】という伝説級の魔法の存在を。

追放された辺境の村で、セレスティアは虐げられてきた日々が嘘のような穏やかな暮らしと、人の温かさに触れる。
そこで出会ったのは、黒髪と紫の瞳を持つミステリアスな旅人。彼は、誰もが見向きもしなかった彼女の「本当の価値」に、ただ一人気づいていた。

一方、セレスティアを追放した王国は、まるで祝福を失ったかのように、原因不明の災厄に次々と見舞われ始める。
枯れゆく大地、淀む川、頻発する魔物の暴走…。
偽りの聖女の化けの皮が剥がれ、元婚約者たちが自分たちの犯した取り返しのつかない過ちに気づいた時、すべては手遅れだった。

これは、理不尽に虐げられた令嬢が、自らの真の力と運命の愛に目覚め、自分を捨てた者たちに鮮やかな鉄槌を下し、世界で一番幸せになるまでの、痛快な逆転シンデレラストーリー。