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第7話 ピロポン、そして新たな敵



街の夜空は、いつもより静かに暗かった。

村井健二――50歳の中年オッサンだが、今は魔法少女としての姿に変身している。

赤いルージュの光はまだ体に宿り、胸の奥にはミアの声が響く。


> 『村井……まずは体の感覚に慣れて。魔力はあなたの想い次第で変化する。』




「わかった……でも、こんな歳で戦えるのか……」

体に走る魔力を感じながらも、不安が胸をよぎる。


その時、遠くの街灯が一瞬揺れ、不自然な影が浮かび上がった。

ピロポンが警戒の声を上げる。


> 『村井! あれは……新たな敵よ!』




姿を現したのは、人間の形をした魔力の塊――だが目は赤く光り、体表には黒い模様がうごめいている。

村井は思わず後ずさる。


「え……これって……何者だ?」


> 『正体は不明。でも、私たち魔法少女の力に反応する存在よ。

気を抜いたら命取りになる。』




敵は静かに、しかし確実に、村井に近づいてくる。

ピロポンも身構え、目力をギラつかせた。

背中のジッパーが微かに開き、中のミアが小さく息をつく。


> 『村井、ルージュを握って――想いを力に変えるの!』




村井は赤いルージュを握り締め、心の中で叫ぶ。

「俺は……魔法少女になるんだ! 俺の想いを、この力に!」


体が光に包まれ、完全変身が始まる。

髪は希望の色に変わり、制服のような衣装が体を包む。

ルージュの力が体の中心から魔力を放ち、敵の黒い影に光の斬撃が走った。


> 『うおおおおっ!』




敵は吹き飛び、街灯が揺れる。

しかしすぐに立ち上がり、威嚇するように赤い光を放つ。

戦いは一瞬で決まるものではなかった。


> 『村井……落ち着いて、力を使いすぎないで。魔力の制御ができないと自分が壊れる。』

ミアの声が優しく響く。




村井は光を収め、敵の動きを見極めながら間合いを取る。

「わかった……落ち着く……」


ピロポンは側で毒舌を交えながらも、村井をサポートする。


> 『おじさん……いや、魔法少女。へっぴり腰だけど、意外とイケてるわね。』




敵は再び襲いかかってくる。

だが村井の体にはもう、ルージュとミアの力が宿っていた。

次の一撃を、必ず打ち返す――そう信じられる力が。




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