表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/18

第14話 再起動(リブート)ルージュ



廃墟に朝が訪れる。

静寂の中、ひとつだけ赤く光るものがあった――それは、村井が残したルージュ。


ミアはそのルージュをそっと拾い上げた。

冷たいはずなのに、掌の中で確かな鼓動を感じる。

まるで、村井の“心臓”がまだここにあるようだった。


「……あなた、まだ見てるんでしょ。村井」


ミアの声が震える。

その瞬間、ルージュから小さな光の粒が溢れ出した。

風が巻き起こり、赤い花弁のように空へ舞う。


『――おう、ミア。久しぶりだな』


聞き覚えのある声。

光の中に、ぼんやりと人の形が浮かぶ。

だが、その輪郭は少女のようでもあり、男性のようでもあった。


「村井……? それとも――ルージュ?」


『どっちでもある。

 どっちでも、もう関係ないかもな。

 お前と俺、どうやら混ざっちまったらしい』


ミアは息を呑んだ。

ルージュを使い続けるうちに、村井の“魂”とミアの“記憶”が共鳴し、

新たな存在――**《リブート・ルージュ》**が生まれようとしていた。


「……そんな、ことって」


『俺の体はもうない。

 けど、お前の中でなら、まだ戦える。

 なぁ、ミア――一緒に、やろうぜ。

 俺たちの戦いを、終わらせよう』


ミアの瞳に光が戻る。

「――うん。今度は、ふたりでひとりね」


彼女はルージュを唇にあてた。

一瞬の静寂。


「ルージュ――リブート!」


紅い光が弾ける。

衣装が舞い、風が唸り、

ミアと村井、二つの魂が重なっていく。


その姿は、かつてのルージュでも、初代でもなかった。

それは“新しい魔法少女”。

そして――“再起動した命”の証。


「行こう、ミア」

「ううん……今はもう、私たちが“ルージュ”」


光の中に立つその影が、ゆっくりと夜の街へ歩き出す。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ