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幼馴染 その3
「遅いな」
中庭のベンチに座ってかれこれ二十分は経っただろうか。
一向に来る気配のない三希に、心乃実はぼそりと呟いた。
「だね、何かあったのかな」
(たまに食堂くらい並んでる時あるからなぁ。それでもここまで遅いと心配だな)
「…………」
「…………」
ほんの少し沈黙が続いた後、心乃実が口を開く。
「様子見に行ってくる」
「それなら俺も行くよ」
「すれ違いになる可能性もある。れいは待っててくれ」
「それもそうだね。じゃあ待ってるよ。もし三三さんが来たら連絡する」
「わかった」
そう言って心乃実が立ち上がろうと腰を浮かせた時だった。遠くの方で、渡り廊下を全速力で駆け抜ける三希の姿が二人の目に映った。
「あ! あれ三三さんじゃない?」
「そうだな……慌てた様子だった」
二人は目を合わせる。
「追いかけるか」
「だね」
予定変更。
二人は立ち上がり、三希を追いかけることになった。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
拙い文章ではありますが、少しでも楽しんでいただけていたら幸いです。




