第8話 旅の始まり
突然の出来事に頭が追いつかなかった。そして心做しか周りの冒険者の視線が少し冷たくなった。
「えっ!?俺についてくる!?冗談だろ!?」
「冗談ではないです!今日のあなたを見ていて決めました!」
「いや、決めましたじゃねーよ!俺の意思どうした!?それになんで俺なんだ。この前まで僕とか言って心も体も弱っちいやつだったのに」
「だからです!あなたに拒否権はありません!問答無用でついて行きます!」
2人は長い間言い争ったが埒が明かないので先に来未が観念した。
「あーもう、わかったよ!連れてってやるよ!だがな、俺はもうこの街を出ると言った。だから1時間で出発の準備をしてこい。いいな!」
そう言うと受付の人はニコニコで奥に入っていった。
「さて、ミューナ。俺達は受付の人が車で暇を潰そうか」
「それなら食事処がありますそこに行きましょう」
食事処に着くと2人は食事の注文表を見て店員を呼んだ。
(こういうところは日本と余り変わらないんだな)
すると突然ミューナが質問してきた。
「あの、聞きたいことがあるのですが・・・あの時や昔などといったことをよく言っておられましたがどういうことですか?」
「そういえば話してなかったな。俺、勇者パーティの1人だったんだ」
「・・・えっ!?」
「やっぱり驚くか。まあ、そうなるよな。ちょっと長くなるけどな、勇者パーティがどこから来てるか知ってるか?」
「いえ、知りません」
「勇者パーティはな日本という国からこの世界に召喚されたんだ。そして、俺もそこから召喚された。そして俺の父は日本である仕事をしていた。その仕事は・・・拷問官だ。日本ではそういう仕事は禁止されている。だが、影ではそういう事が行われててな。その仕事を俺は手伝ってたんだ。そこで俺は何人もミューナみたいな人を見てきた。ミューナより酷い人も・・・な」
「っ!?そんな・・・ことが」
「だからミューナみたいな人を見るとどうもその時の記憶が頭によぎるんだよ。このことは内緒にしておいてくれ」
話していると、後ろから声をかけられた。
「あの、準備出来ました」
「やっと来たか。じゃあ行くぞ。次の目的地は王都だ。勇者パーティに会ってみたいからな」
『うん!』
2人は揃って返事をした。
「ところで、お前の名前はなんだっけ?」
「そういえば自己紹介がまだだったね。私は、シェミット・ニューヌ。ニューって呼んで」
「りょーかい。よし!ミューナ、ニュー、行くぞ!」
『うん!行こう!!!』
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