第4話 闇と波動
・・・気がつくといつの間にか壁まで吹き飛ばされていた。身体中から血が流れている。確かあの時に隠れて確認していたはずだったのだが・・・・・・
「何が・・・起こったんだ?」
「あなた今アークキマイラの攻撃を食らったのよ」
(そうだ!何となく思い出したぞ。確か波動を食らって吹き飛ばされたんだったな)
考えていると女達が言ってきた。
「本当にどうやって倒すのよ!?こんなの見た事ないわ。アークキマイラが波動を放つなんて。それにあなたスキルがないんでしょ。スキルがないと厳しいわよ」
「それはその通りだぜ」
すると急に男が話しかけてきた。
「アークキマイラを倒すにはスキルは必須。使えないんじゃただのお荷物だ。それに波動を放つアークキマイラは神話級のモンスターでな、アークキマイラ亜種と呼ばれている。最近召喚されたという勇者達が訓練を積んでようやく勝てる相手だ。ここにいる奴らでは無理なんだよ」
話しているうちにいつの間にか目の前までアークキマイラ亜種が来ていた。アークキマイラ亜種は、瞬く間に周りの壁を壊し、男たちを吹き飛ばしてしまった。何とか避けた来未だったが余波を食らってしまった。
「しまった。三半規管を狂わされた・・・・・・っは!」
気づくと目の前まで来ていて、爪を立てている。そして、そのまま爪で切られてしまった。
(う・・・・・・これはまずいぞ。このままでは僕は間違いなく死ぬ。なにかないのか?)
ふと気がつくと、ステータスプレートのスキル欄に何か書かれていた。そこには、暗黒化と書かれてある。
「これは何だ?さっきまではなかったのに・・・いや、もうこれしかない」
《暗黒化》
そう唱えたが何も起こらなかった。
「・・・」
「ちょっとあなた何言ってるの?」
「わかんねえよ!なんか増えてんだよスキルが!マジで使えねえじゃねえかよ!このスキル!」
「もしかしたら、言葉が間違っているのかもしれないわよ」
(何!?言葉が違うだと。でもこれどっからどう見ても暗黒化だろ。違う読み方があるのか)
悩んでいるとアークキマイラ亜種がまたこっちに向かって波動を放ってきた。
(もう時間はない!ぱっと思いついたことでも言ってやる)
《暗黒化》
そう唱えると周りの闇が手にまとわりついてきた。闇は羽や角のようになり、まるで悪魔のような外見になった。
(力が溢れてくる。・・・今ならいける)
来未はキマイラに向かって刀を振った。すると刀からでた闇がアークキマイラ亜種を真っ二つにした。
「倒したのか?」
来未がつぶやくと、アークキマイラ亜種は塵になって消えてしまった。男たちの方を振り向くと男たちは皆真っ青になって何かを言っていた。
「おい、何言ってるんだよ?」
「お前のその力は何だ?まるで魔王じゃないか!初めて現れた初代魔王と同じ技を使ってやがる」
「えっ・・・」
「もうお前は信用出来ん!金輪際関わらないでくれ」
そう言って男たちは逃げるように帰ってしまった。女達は悪魔や魔王など言って冷たい目でこちらを見ている。
突然の出来事でついていけずしばらくの間何もせずにぼーっとしていた。周りには誰もいなくなっていた。
(.何なんだよ魔王とか悪魔とかいいやがって。一応僕は勇者パーティの1人だったんだぞ多分。スキルが魔王と同じ・・・どういうことだ?何故?しかも僕に)
来未はしばらく考えることにした。
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