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Re: つまらない暑中見舞い

作者: 音澤煙管

届くかわからない手紙を書く。



拝啓


八月初旬の頃より蝉も騒がしく、

待ちに待ったお盆休みと思います。


もう離れてしまったので同業種の繁忙期は忘れているし、コロナ禍もあって急に忙しくなって、また大変な毎日を送っていると思います。それでも、以前よりは充実した日を送っていることと思います。


先日夢を見ました。

残念ながら、貴女の夢ではありません。

生まれて初めて付き合った当時の子が出てきました。シチュエーションはめちゃくちゃで、古いアパートの六畳一間、磨りガラスや一枚ガラスで出来た窓や土壁が印象的で、たぶん二階の部屋、窓の外はアパートの隣の屋上で苔がびっしり敷き詰めてあり匂いまでしてきそうな緑一面のコンクリートの上。

今飼っている猫も出てきて、その窓を開けると苔一面の屋上で遊びはじめました。その時の彼女は何をするわけでもなく無言でコタツの様な座卓の前に座っている。時間は午後だと思います、そろそろ日も暮れかけ暗くなり点けっ放しのブラウン管のテレビが明るく見えはじめた時、猫たちも帰って部屋に入ってきました、お腹を空かせて居たのでしょう。ぼくらもお腹が空いてきたので

「何か食べる?」

と彼女に聞きました。彼女は首を横に振りそっと隣に来て寄り添いました。

その後はご想像に……


そして目が覚めました。


どれだけ、人肌恋しくなっていたのかという自分に目が覚めてから気が付いた。相手は貴女ではないけど、たぶん同じ血液型だからでしょう。笑


そして、この時に思いました。

別れてかれこれ25年位になるでしょう、この彼女とは同棲もして最終的には喧嘩別れで腹蹴りにもされましたが、笑

25年経過してやっとこの子のことをが許せたのかな?という夢と思った。


25年……

長い様な、あっという間の様な時間です。


今これから、あと25年と言うとまだこの世に存在しているのか居ないのかわからない自分を想像します。

目覚めた時の走馬灯の思いと、現実に目が覚めた時の思いは、貴女を許せるのにも25年かかるのかな?でした。


まだ浮いたり沈めたり、気持ちの思いが乱れる時があります。

貴女に比べて子供なので、まだまだしっかりできていません。


言わなくても良い事だったかもですが、嫌な念に流されないために書きました。



それでは

余計なものに負けず、

深く考えず、

やれる範囲で、

いつまでもお健やかに。



敬具




追伸

メールでしたが手紙らしく書きました、無理なことは書いてないし言っては居ないと思います。ぼくにはフィクションは書けません、希望と願いの未来の物語なら、今後は書いていこうかな?笑



以上、失礼しました。



夢でも逢えるかもしれないな……

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