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7/9

#7 自覚 ・・・残り94日・・・

更新遅れてすみません┏●


今回、長いです。

久しぶりに、作者のセリフがあります。

< >で囲っているのが作者のセリフです┏●


お楽しみ下さい┏●

今日は苦手な現国が1限目から入っていた。

それでも単位の為、仕方なく出るしかない。

途中で抜け出してもバレない事で有名な教授だったが、俺は抜け出れない。

実は、昨日の委員長キャラの女子が、現国の時だけ俺の後ろに座るからだ。

ちなみに、悪友の奴は現国を取っていない。

眠気に支配されている体に鞭を打ち、大学への道を自転車で進む。

胡散臭い占い師は今日は居なかった。


*********************


(初っ端から現国はマジでキツイな・・・寝てたらまた何か言われそうだし・・・ちゃんと受けるか。)


やはり俺の後ろには、あの子が座った。

憂鬱な気分になっていると、教授が入ってきて、講義が始まった。

開始10分。

早くも5人ほど抜け出したが、教授は気付いていない。


(俺もやっぱり抜け出して・・・)


そう考えていると、教授が俺の方を睨んできた。


(ヤベッ声に出てたのか・・・)


「失礼・・・そこの男子。講義を聞く気が無いなら、退室しても構わないが?」


「い、いえ・・・ちゃんと聞きます・・・」


「よろしい・・・(次、抜け出すとか考えたら、許さないよ?)」


(え・・・・・・何で俺の考えてた事が・・・気のせいだよな・・・教授は、よろしいってだけ言ったんだよな・・・)


「はい、あとは板書して下さい。(1人でゴチャゴチャ考える暇があるなら、板書しな。まぁ私は君が単位不足になろうと気にしないけどね。)」


(やっぱり俺の事だよな・・・でも心の声が聞こえるなんてオカルトじゃあるまいし・・・)


「早く板書しなさいよ・・・現国くらいは、単位取らないと、親に怒られるわよ・・・?」


後ろから小声で言われた。

俺は頷くだけにして、板書に集中しようとしたが・・・


(後ろ姿もカッコイイし、私の言葉に頷いてくれたわ!!いい匂いもするし、この席を取れた事は神様に感謝だわ!!)


(やっぱり心の声ってのが聞こえるのか?いやいやそんな訳無いし・・・)


(うるさいね〜。そんなに気になるなら、聞かないようにしな。君ならそれくらい出来るだろう?)


(教授・・・?何で俺の頭の中に声が?)


「うるさいね!!そんなに気になるなら、この後、私の研究室に来なっ!!」


その瞬間、生徒全員がビクッと肩を震わせ、教授は少しだけ赤面していた。


*********************


「失礼しま〜す・・・あの〜。教授?」


「あぁ。そこに座んな。」


「失礼します・・・」


(ったく。今更、()()()()()()()()()()()に目覚めたからって大袈裟なのよ。)


(メンタル・リーディング?それってどうゆう・・・って、この考えも教授には聞こえて・・・)


(聞こえる。メンタル・リーディングは口で発さず、耳で拾わない。心で発し、心で拾う。これくらい学舎で習っただろう?)


(学舎?小学校じゃなくて?)


(はぁ?何言ってんのさ?メンタル・リーディングが使えるって事は君も、あちら側から来たんだろう?)


(あちら側って・・・教授は何を言ってるんですか?)


(なるほど・・・家に帰ったら両親に聞きな。私の名前を出せば分かるハズ。いいかい?私の名前は・・・()()()()()()()()良く覚えて置くんだよ?)


*********************


俺は教授の言った事で頭がいっぱいだった。

その後の講義も入ってこず、昼休みになってもボーッとしていた。


ピコンッ!


『こんにちはR君♪苦手な現国、お疲れ様!私の朝食はサンドイッチです(笑)R君は沢山食べてね!!』


『こんにちはレイさん。ありがとうございます。その現国で少し悩みが出来ちゃって・・・解決したら、話しますね♪不思議な話なんですよ(笑)』


『それは楽しみ♪私、不思議な話、大好きなの!!(笑)妖精さんにでも会えたのかしら?(笑)』


『妖精が居るなら、俺も会ってみたいですよ(笑)それじゃあ、また連絡しますね♪』


『は〜い♪午後も頑張ってね♡』


やっぱりレイさんとのやり取りだけが癒しだな・・・

ハートマークも付けてくれるし♪


*********************


午後の講義は、2限目からに比べると集中は出来た。

問題はこれからだ・・・

家に帰って来て、リビングで親父の帰りを待っている。

母さんには、大事な話があるとだけ言った。

久しぶりにリビングに居る気がする。

俺は最近、レイさんとのメールに真剣で、自分の部屋に篭って居ることが多かった。

リビングに居ても、やる事は変わりない。

レイさんは、旦那さんが珍しく早く帰ってくるそうで、メールは送れない。


『子供が熱出してて、メールほとんどチェックしてなかったのよ〜♪R君は元気だった?』


『元気でしたよ(笑)夏美ちゃんは熱出てないんですか?』


『出てないわよ〜(笑)そうそう!R君と住み近いから、会いたいなぁって思ってたんだよ♡』


(俺と夏美ちゃんって、やり取りしてから日が浅いのに会いたいって・・・)


『もうちょっと仲良くなってから会いましょうよ(笑)俺、夏美ちゃんの事あんまり知らないし・・・』


『会ってから知り合いましょうよ〜♡彼女さんとか居たりした?居ないなら夏美ちゃんと・・・い♡い♡こ♡と♡しょ♡』


『彼女は居ないですけど・・・いい事って・・・』


『私から言わせないでよ〜(笑)(チッ!さっさと喜んで恥晒せよな。どうせシた事無い癖に。)』


(嘘だろ・・・メールでまで、メンタル・リーディングってのが出来るのかよ。顔が見えないから、メール特有の楽しさがあったのに・・・この人ブロックしなくちゃな。トラブルに巻き込まれるのも嫌だし。)


『すいません。俺は遠慮します。ごめんなさい。もう、連絡して来ないで下さい。』


そう送ってブロックした。


<初めは優しいとか、気が合うって思った人こそ、警戒が必要だと悟った。

メンタル・リーディングが無かったら、俺はトラブルに巻き込まれただろう。

SNSや、こうゆうサイトだからこそ、女性には気を付けないと面倒な問題に発展する事が多い・・・

調子に乗って、「好きだよ♡」等を送り顔写真まで送る人も居るが、トラブルにならないとは決して言えない・・・

好きな気持ちは、呪いと同じ。

大きな好意は、裏返すと、相手を殺しかね無いSNS時代だからこそ、気を付けないとですよ?

読者の皆様は、もちろん分かってますよね♪

トラブルが起きてからじゃ遅いんです・・・好意が殺意に変わると心にベッタリ染み付いて取れませんよ・・・フフフッ・・・>


そうこうしていると、親父が帰って来てた。

晩御飯を食べお茶を飲む両親を見ながら切り出した。


「親父。母さん。シュレナ・ファンさんって知ってる?」


母さんは、湯呑みをゴトッとテーブルに落として、親父は口をポカーンと開けた。


「お、お前・・・誰にその名を聞いた?本人に言われたか?知らない人に言われたか?」


「あ、あなた・・・この子・・・もしかして・・・」


そんなに同様する事なのか?

俺はただ、教授に言われた名前を言っただけだ。

教授は、私の名前って言ってたけど、知り合いの名前とか、それこそ小説家のペンネームかも知れないのに。


(せがれよ・・・俺のせがれよ・・・この声が聞こえるか?)


(何だよ、せがれって(笑)そんな風に言われた事1度も無いけど。)


(完璧にメンタル・リーディングが出来るのか・・・明日は大学を休め。俺が連絡しとくから、お前は家にいろ。いいな?)


(分かったよ・・・それで、シュレナ・ファンさんの事なんだけど・・・)


(それも明日だ。今日はもう寝ろ。)


それっきり、親父も母さんも口を閉ざしていた。

だが、表情だけは2人して忙しなく変えていた。

俺は不思議に思いながらも、眠りについた。

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