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17話 俺の幼馴染みがこんなに可愛いわけがなっ……ある?


「「な、なるほど」」

 

 ルカの言葉に俺と青蜜は同時に声を漏らす。

 

 確かにルカの言う通りだ、一旦未来に帰って世界とやらを救ってからまたこの時代に帰ってこれば何の問題もない訳だよな。 

 にしてもこんな簡単な事に今更気付くとは。

 

「あれ? だけどそんな簡単に過去にこれたり出来るもんなのかな?」

 

「出来るわよ、ダーリン!」

 

 思わず溢れた俺の言葉にルカは即答する。

 

「何でそんな自信あるんだ? 過去に行くなんて簡単な事じゃないだろ?」

 

「ふふっ、既に過去に来てるのに面白い冗談言うのね、流石ダーリンだわ」

 

 ……本気で言ったんだけどな。

 

「まぁその言葉を聞いて確信したわ。 ブルーちゃんも言ってたけどダーリン達はいつ未来に戻れるかはわからないって言ってたわよね? 

 これは私の推測なんだけど、ダーリン達を過去に飛ばした人は別にいるんじゃないの? その人のせいでこの時代に来たからこそ帰り方が詳しくはわからない、違うかしら?」

 

「あぁ、まぁそうだけど……だからってまたこの時代に来れるかなんて保証にはならないんじゃ?」


「そうね、確かにそれだけじゃ根拠としては弱いわよね……でもね、思うんだけど過去に人間を送る程の力を持っているなら、その力でこの世界を守れる事は出来ないのかなぁーって。 

 本当に私の研究を止める事で世界が救われるなら簡単な筈なのにってね。 

 それで考えたのよ、もしかしてダーリンをこの世界に送った人は、今はかなり力が弱ってるんじゃ無いかって」


 ………。

 

「それからなんの因果かはさっぱりわからないけど私の研究を止めれば、その人は力を取り戻すんじゃ無いかしら? 

 さっきブルーちゃんがダーリンはハーレムを目指してるって言ってたわよね? 

 それって世界を救う為に力を貸す代わりに願いを叶えてあげるとか言われてるんじゃ無いのかしら? 全力に回復したその人の力で」

 

 ……多少のズレはあるけど大まかな話の流れは当たってやがる。 

 俺達と話している間に色々考察してたのか、流石天才少女って呼ばれるだけあるな。

 

「何にせよダーリン達がその人の力を全く疑ってないのはわかるわ。 そもそも未来に帰るなんて有り得ない様な事なのに全く疑って無いもの。 何があったかは知らないけど余程その人の力を信頼してるのね。 

 まぁこれはあくまで私の推測の内の一つだけどね、他にもあと12パターン程の可能性を考えているけど……聞きたいかな?」

 

「あっ、いや大丈夫です。 もう殆ど合ってるから」 

 

 ズレてる所はおっさんの有無だけだしな。

 

「う、嘘でしょ?」

 

 俺の隣で青蜜が口に手を当てて小さく呟く。

 

 まぁ普通に驚くよな、俺達の置かれてる状況を直ぐに見抜いたんだもんな。 

 

「ねぇ? もしかしてブルーちゃんって私の事?」

 

 えっ? そこなの? 今の会話で驚くところが呼び名なの?


「えぇ、ブルーちゃんなんて貴方以外に居ないでしょ?」

 

 ほら、ルカもちょっと困惑してるじゃん……。 

 

「そ、そう。 ふーんブルーちゃんね、ルカちゃん割とセンスあるじゃない!」

 

 なんで嬉しそうなのこいつ? リアに青っ子って呼ばれた時はあんまり嬉しそうじゃなかったのに。 

 

「ま、まさか喜んで貰えるとは思ってなかったわ。 貴方を見てると少し憂鬱な気持ちになるからブルーって呼んでるだけだったから」

 

 あー、ブルーな気持ちってやつね。 ルカらしいわ、ナチュラルに喧嘩売ってるし。

 

「ま、まぁ呼び名の意味は置いといても気に入ってるなら良いんじゃないか? なぁ青蜜! と、とにかく今は話を進めようか、なぁルカ?」

 

 さっきまで喜んでた青蜜の顔が一瞬で強張ったの察した俺は急いでルカに話を振る。

 

 ……またさっきみたいな青と緑の悪口合戦を聞くのは懲り懲りだからな。

 

「そう? じ、じゃあその……私の言った通り世界を救った後にその人の力を使ってこの時代に戻って来てくれるかしら? 今回と同じ方法で来れるなら見た目上の年の差だって殆ど無くなるし!」

 

 少しの恥じらいを見せた後、ルカは目を輝かせながら大きな声で言った。

 

 確かにリアが力を取り戻したら俺をこの時代に連れてくる事なんて簡単に出来そうだな、あいつ基本的にはなんでも有りのバグみたいな奴だし。 


 んー、でもそうなったらハーレムは諦めなきゃいけないよな……折角叶うかもしれない長年の夢だしな。 

 いやさ、最低な事を考えてるのはわかってるよ? だけどさ男の夢ってそんなもんじゃん? 出来るなら沢山の可愛い女の子に囲まれたいって思うじゃん?


「ちなみにダーリンの、そのハ、ハーレムってのは何人いれば満足なのかしら?」

 

 す、鋭いな本当……まぁでもここは正直に言った方が良いな。 

 ってか隠しても無駄な気がするし。

 

「えっ? あぁ、うーんと……4人くらい」

 

 キングオブハーレムの漫画の主人公は3人だったし、それより1人多いのが理想かな。 

 

「きもっ」

 

 おい、ボソって言うな青蜜……一番傷つくからそれ。

  

「4人? ふーん、まぁ良いわ。 じゃあ私が月、火、水、木を貰うわ。 余った3日は他の子に一日ずつあげるわよ、ダーリンの夢なら仕方ないしね。 それで良いかしら?」

 

「……ほ、本当に?」

 

「えぇ、最初に聞かされた時からそのつもりだったしむしろ思ったより少なくて安心したわ。  

で、でもさっきも言ったけど私が一番じゃなきゃダメなんだからね?? ダーリンがその姿で戻ってくるなら私達はその……幼馴染みみたいな関係になるんだし!」

 

「お、お、おお幼馴染み!!」

 

 ……うん、絶対帰って来よう。 俺のハーレム計画を許してくれて美少女で、将来の発育にも期待できて更には幼馴染み属性だよ? 

 どんなに頑張っても二度と手に入らないと思ってた属性だよ? こんなの絶対に帰ってくるしかないじゃん!


「まどかちゃん本気なの? シャロさんはどうするのよ?」

 

「……それはまぁ今回は縁がなかったって事で、うん」

 

 わかってる、自分でも最低なこと言ってるのはわかってるから……その汚物を見る目やめてくれ。

 

「私の事も少しは考えてくれたって良いのに……」

 

「ん? なんて??」

 

「な、なんでもないわよ!!」

 

 全然聞こえなかったけどまぁ話の流れ的に完全に悪口だよな……聞こえなくて良かったかも。

 

「決まりね!! 約束よダーリン、世界を救った後で絶対に私の元に帰ってくる事!! さてとじゃあ善は急げね、早速ダーリン達には未来に帰って貰うとしましょう!」

 

「いや、急げって言われてもまだどうやったら帰れるかわからないんだけど……」

 

「そ、そうなのよね。 あのおっさんの事だから無理難題な条件にしてる様な気もするし」

 

「そうかしら? 大体想像はつくけど?」

 


「「…えっ??」」

 


 ルカの言葉に俺と青蜜は再び声を合わせていた。


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