青蜜あかねの熱いシャワー 1
どうしたんだろう……汗が止まらない。
身体も熱いし、もしかして風邪引いたのかな??
い、いやきっとまどかちゃんがあんな事を言ったせいだわ。
「そ、空を見てたら私を思い出したなんて……そんなの絶対に私の事っ」
って何考えてるの!!
まどかちゃんが私の事をす、好きだなんて有り得ないわ!!
今まで散々酷い事をしてきたのに好かれてるわけないじゃない。
「で、でも最近は仲が良いし……もしかして本気なのかな??」
考えれば考える程、私の心臓の鼓動はその勢いを増して行く。
そ、そう言えば以前にみんなと話した事があったかも。
まどかちゃんはハーレムを目的として生きてきたから、実は好きって感情がどう言うものか知らないんじゃないかって。
……ルカだって恋人みたいな行為はした事ないって言ってたし。
「今は無意識だけど心の奥底では私の事を好きって事なのかな??」
ってばかバカ馬鹿!! 私の馬鹿!! 何を浮かれてるのよ!!
た、例えまどかちゃんが私の事を好きだったとしても、私は違うでしょ??
全然タイプじゃないし、そもそもまどかちゃんは一般人じゃない!! 私は特別な人間しか好きにならないんだからっ!!
ま、まぁまどかちゃんも考え様によっては特別な人間かも知れないけど……。
その瞬間、私は体温が一気に上がった様な感覚に襲われる。
「い、今は余計な事を考えてる場合じゃないわよね!! みんなも待ってるんだし、早く準備しなきゃ!!」
いつもより少しだけ熱いシャワーを終えた私は急いで着替え事にした。
えっーと、どれにしようかな?? もし戦闘になるなら動きやすい格好の方が良いわよね??
そうね、やっぱり学校のジャージが良さっ。
クローゼットを漁ってた私の目に昔買ったある服が写る。
試着もせずに思わず衝動買いしてしまった真っ白なワンピース。
家で鏡を見てこんなの私には絶対に似合わない思って後悔してた服だ。
「……まどかちゃん、こう言うの好きそうよね」
べ、別にまどかちゃんの為に着ていくわけじゃ無いわ!! 知らないと思うけどワンピースって案外動きやすいんだから!!
そうよ、これはあくまでも攻撃と防御を意識した服な訳であって……。
「こ、これにしようかな」
頭の中で必死に言い訳を考えてみたけど、どれも無理があるものばかりだった。
そっ、そもそも服なんて好きなのを着れば良いんだけじゃない!!
今日はたまたまこう言う服も良いかなって思っただけ!!
私は手に取ったワンピースに着替えた後、近くに置いてあった黒色のマントを掴む。
身体が火照っているのはきっとさっきシャワーを浴びたからに違いない。
「……まどかちゃん褒めてくれたりするかな??」
誰にも聞こえない様な声で小さくそう呟き、私は部屋を早足で後にした。




