表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/16

02話 情報を纏めよう。詰んでるとか言うなよ!



 俺は今、広大な草原にいる。360度地平線まで見渡せる草原。なかなか壮観だ。


 目の前には和風のお屋敷。日本の武家屋敷って感じかな。

 どうやらネモの管理する世界に無事降り立ったようだな。




 とりあえずネモからの情報をまとめると――

 世界の仕様? 概要? 仕様でいいか。


 世界の仕様は説明書どおり剣と魔法と神気のファンタジー世界。魔物の存在も有り。

 文字・言葉は日本語でおっけーで、世界は球体であり。物質構成はほぼ地球と変わらない。


 神気っての以外はよくある設定だよな。わかりやすいとも言える。




 んで、問題の神気。これはわかりにくいから、ちゃんとまとめよう。


《神気の仕様》


 ・すべての生物は神気をもつ。神気の保有量は生物の格・強さ等に大きく影響する


 ・個体の神気保有量の上限は、肉体・精神の成長等により上昇する


 ・生存中の生物に死亡に直結するダメージを与えることで、死亡時に神気を奪うことができる


 ・自然死や既に神気保有量の飽和している生物により死亡させられた場合、その生物の神気は世界に留まる


 ・世界の神気保有量が飽和している場合、生物は誕生しない


 ・世界全体の神気量は生物の誕生により増進する


 こんな感じだ。大事な事をピックアップしておこう。



・世界の神気保有量が飽和している場合、生物は誕生しない


 これさ、わざわざこんな知識よこすってことは、世界の神気保有量には限りがあるってことだよな。つまり、ほっとくと生物が誕生しなくなるってことだね!




 これだけ見たらとんだ欠陥世界だよチクショウ!


 生き物すべてが保有量に余裕のある何者かに殺されない限り、どんどん世界の神気量が飽和に近づく。

 これって、ほっとけば生物の存在しない世界になることは確定してるってことだよな。


 ネモはここまでの知識が限界って言ってたけどさ、何か隠されてる。もしくは情報偽装されてるとしか思えないよなぁ。

 異世界とはいえ、こんな滅びるしかないような世界設定あるか?


 ネモが大丈夫! って自身満々に言ってたし、なんとかする算段はついてるんだろう。だが、それなら俺の必要性ってなんだ? って話しだわな。


 わざわざ召還して力と知識を渡したんだ。

 これを無意味と考えるのは流石に楽観視しすぎだろう。




 まあ、文句をつけても状況は変わらない。

 まずはコレを信じるしかないんだ。つまり俺ができることは……


《俺が世界を救う? 方法》


 ・俺が生物を殺害することで、神気を溜め込む

 ・俺が眷属を生成し、眷属が生物を殺害することで俺が神気を溜め込む


 こんな感じかね。


 眷属の神気は最初から飽和状態なんだ。で、眷属が奪う神気は主のものとなる。つまり、俺か眷属が殺しまくることで時間稼ぎができる。かな?


 意味があるのかわからんが、今やれそうなことはこれくらいだろ。




 ちなみに、俺の神気保有量が限界になる心配はない。

 限界までに眷属をどんどん作ればいいんだ。


 食料も考えなくていい。

 飲まず食わずで過ごせる種族ってのがある。


 基本的には人族の進化形態なら食料はいらないそうだ。

 理屈はわからんけどな。霞でも食ってるのかね?


 今の俺はデミゴッド。この種族も食料はいらない。そして、今後作る眷属も食料の要らない種族を作ればいい。


 それを踏まえると、眷属を作るなら人族の進化形態、もしくは魔物かな。

 魔物の食料は魔力。俺の眷属なら俺の魔力でいい。




 んじゃ、まとめはこんなもんとして、ステータス確認だ。

 先に言っておく。この世界のステータスはかなりアバウトだ。


 俺のステータスはこうなる


 ユウ

 神気量1000000

 種族・デミゴッド

 身体 3

 頭脳 3

 特殊 4


 弱くみえるでしょ? しかしご安心あれ。このステータスは割合らしい。

 厳密にいうと《神気を獲得した場合に、どこに振り分けられるかの確率》を表している。


 つまり、ステータスはあくまで参考にしかならない。

 身体にどれだけの神気量が振り分けれられているか? なんかは推定でしかだせないわけだ。


 要するに、今の俺は身体30万・頭脳30万・特殊40万くらいの振り分けにだいたいなってる。ってことだね。




 ちなみに、それぞれの項目は


 身体=身体能力。瞬発力や持久力や耐久性や器用さ等

 頭脳=演算能力や、記憶容量、集中力、習得力等

 特殊=特殊能力。万人が持つものなら魔力を指す。俺でいえば魔力系+眷属生成がこの特殊にあたる


 こんな感じだ。





 さあ、これらを踏まえて眷属生成といきますか!


 まずは俺本体に神気をどれだけ残すべきか決めてー。とかできるならいいんだけどな。


 俺のイメージに合わせて消費神気量は勝手に決まるんだよ……

 消費量の予想に慣れるまでは眷属生成計画なんて建てれたもんじゃない。


 といっても、デミゴッドを維持するための神気量である50万。

 生成後に俺の神気量がこれを下回る場合、失敗扱いになり神気は使わない。

 こんなありがたい仕様があるんだ。ぶっつけ本番で問題ないだろう。




 この世界の知識はもらったが、経験は一切ない。初めてのことだらけだ。

 別に人型である必要はないが、最初に必要な眷属は良き相談相手だろう。


 となると、大事なのは進化形態で生成することだね。


 人族は神気保有量が10万を超えると進化種族になる。

 つまり人族の眷属なら、10万以上の神気をもった存在を生成しないといけない。




 あの人ならば超えるはず……いや、10万どころか今の神気では足りない恐れすらあるだろう。

 全くわかんねえけど! ま、やってみるしかないべ!


 よし。

 イメージを固めて――…… 生成!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ