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第0話 プロローグ

人外美少女では癒せない 〜転生して人外娘専門医になった俺〜

帰りたい。

帰って人外娘をオカズにあれこれしたい。


数日前からそのことが俺を支配し続けている。


周りでは誰々が付き合っただの、した、だの、下卑た話題が飛びかっているが、俺自身はそういった話題に疎いのだ。




というかそもそも、俺は


人間に、(性的な)興味が、ない。




部屋に飾られているのはウ○ーハンマーだのモン○ンだののモンスター系のフィギュアばかり。エロ本も人間ではなく人外娘や、モンスター娘の系統ばかり集めてしまう。


流石にマズいと思い、この性癖を治そうとたまたまできた勉強で入れた医学部のインターンシップ研修を受けているが、顔を合わす相手はジジババばかり。元々食傷気味だった人間は、完全に性的ストライクゾーンから外れていってしまった。なんで人間にはウロコも尻尾もヒレもケモ耳も羽根もないんだ…


そんな悪態をつきながら、連日の急患対応+レセプション処理をやっとのことでやっつけて数日ぶりに退勤した。

夜も半ば、道を照らすのは道路をところどころ照らす街灯と空の星月だけだ。俺は駐輪場から自転車を取り出し、家路へと急ぐ。



ああ帰ったらすぐお宝を見よう。最近やっと手に入ったドラゴン娘の薄い本から手をつけよう。それからそれからそれから…!!

はやる気持ちをペダルに乗せて俺は自転車を加速させた。この交差点を右に曲がってすぐが家だ。交差点の信号がタイミング良く青になった。やったぞ!これは神か何かの思し召しだ!さらに踏み込んで交差点に突っ込んだ。


…体を倒して交差点を曲がろうとしたとき、俺の目の前が真っ白になった。

俺の生きた時間が巻き戻しに再生される。そしてそれと同時に何かが俺の肉を、意識をすり潰していく気がする。



ああ…こんなところで死ぬんだったら、人外娘に囲まれてみんなに大事にされてから死にたかったなあ…

人外娘っているのかな…次生まれる時は人外娘に死ぬほど愛される立場が良いな…



俺の身体の末端全てに血が集まっていく。

意識はどんどん霧散していく。



バン

という音を最期に、



ここでこの世界の俺の記憶はなくなった。







《…ポ…ント…リゴ。………ヲ…ンタク……シ…クダ…イ》






《…んざい、スキルポイント残り5。スキルを選択してください》



次に知覚できたのは、無機質な何かの声だった。

人外娘のド○ターG的なの目指します

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