074 豆腐 に ついて
基本的な豆腐のイメージとしては、「柔らかくてすぐに崩れる」とか「驚きの白さ」だとかがあると思う。いや、「驚きの白さ」は冗談だけれど。ただ単に、ボール◯の謳い文句を真似ただけだ。でも、本当に豆腐ってそれくらい白いと思う。そこに醤油なんかを垂らして他の色が混じると、良い塩梅になる。見た目映えする食品。ミョウガやら鰹節やらを上にのせるだけで綺麗にまとまるというのは、貴重な才能だと私は思う。それも豆腐自身が白いからだろう。他の色に染まる、もしくは寄り添うような色。それが白の魅力。
豆腐は、冷やしても温めても美味しいという夢のような食品だ。調理方法が多様であるというのは、主婦にとって非常に助かるもの。冷ややっこや麻婆豆腐のように豆腐をメインにすることもできるし、鍋や味噌汁の具材にすることで料理を賑やかにさせることもできる。しかも、お値段お手頃価格なので簡単に手に入る。少ない出費で料理を彩る豆腐は、まさに食品界の便利屋。万屋豆腐である(某万屋とは関係なし)。
さて、そんな豆腐には「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」がある。他にも「充填豆腐」や「寄せ豆腐」といったものも存在するが、初めて知った奴らだ。「木綿」「絹ごし」に比べると、あまり知られていない感じがする。引っ込み思案な奴らなのかな? 調べると全豆連(全国豆腐連合会)のウェブサイトに詳しく書かれていたので、簡単に説明。
「木綿豆腐」は、昔からある一般的なお豆腐。名前だけ知っているという人もいるのではないだろうか。かく言う私もその一人だが…。その名前の由来は、製造工程の一つである『型入れ』の段階で型箱の中に木綿の布を引いていたため。豆腐の表面に木綿の布目が付いていたことから「木綿豆腐」と名付けられたそうな。あの、ちょっと表面が硬い奴だろうか。申し訳ないが、私はあんまり好きじゃない。柔らかい方が好きなんだ。
「絹ごし豆腐」は、柔らかくて滑らかな食感が特徴。寄せ桶の中での攪拌・崩しや型箱での圧搾をせず、「ゆ」(豆腐に取り込まれなかった水分や油分、上澄みのこと)を取らないのが木綿との違い。絹の布で漉したように、きめ細かい表面であることから「絹ごし」と名付けられたんだってさ。木綿に対抗心でも燃やしたんだろうか。
「充填豆腐」は、「絹ごし」と同様のなめらかさがあるもの、らしい。型箱に入れない、水晒しをしない、1丁づつカット(切断)しないというのが特徴なんだって。それと日持ちが良いらしいよ。1丁ずつの容器に注入(充填)することからその名前が付けられたみたいだけれど、実際に製造過程を知らされないと気づかなそうだ。
「寄せ豆腐」は、木綿豆腐の工程中に型箱へ入れる前の「寄せた状態」のものを器に盛って製品としたもの、とのこと。型箱での圧搾・晒しをしないので、木綿豆腐とはまた違った感じになるみたい。四角くない奴のことかな? スーパーなんかで丸い容器に入った豆腐を見かけるが、あいつのことだろうか。いまいち確証が得られない。まぁ、「寄せ豆腐」の別名である「おぼろ豆腐」の文字があった気がするので、多分あれだとは思うのだが…。
以上四種類について簡単に書いたが、全部知っていた人はいるのだろうか。専門家でない限り、「木綿」と「絹ごし」くらいしか知らないとは思う。中には私のように、名前さえ朧げな者もいるだろう。言い訳をさせてもらうと、美味しく食べられれば名前は問題ではないのだ。しようとも思わない、というのが正確かもしれない。食べ物がある→美味しそう→実際美味しかった→これは良いものだ、という連鎖反応で生きている。そこで名前を覚えようとしないのは面倒だからだろう。無頓着な人間だと我ながら思う。
しかし、そんな無頓着な私でも、豆腐という名前は一発で覚えるんだよな。総称を覚えるのは簡単という反論が聞こえそうなものだけど、意外と、覚えられないものはいつまで経っても覚えられないんだぜ。植物の学名とか(梅の学名が「Prunus mume」であるなんて知ってさえいないだろう?)。豆腐はわずか四種類だし、製造工程も被っているところがあるから、頑張って覚えてみようかな。購入する際にも、名前だけで判断するのではなく、見た目でも判断できるようになったら騙されずに済みそうだ。まぁ、騙そうとした段階で製造物表示に偽り有りとなるわけだけれど。それでも無頓着ながら、少しの学くらいは持ちたいものだ。手始めに豆腐から始めよう。
ごま豆腐やたまご豆腐など、食材の違いで種類を増やすか迷ったが、含まないことにした。今回は製造方法の違いのみで四種類。
参考サイト
・全国豆腐連合会
http://www.zentoren.jp/




