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私的徒然草  作者: 半信半疑
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062 ありあわせ に ついて

「今日は何を作ろうかしら」なんて、その日の夕ご飯のメニューを考えているとする。それでまず確認することと言ったら? そう、冷蔵庫の中の物である。何があるのか、まずはそこから(料理をする気が無かったり、冷蔵庫の中を把握していたりいすれば、確認なんかしないのだろうけれど)。


 そうすると、もやしとキャベツと玉ねぎと人参が少しずつ残っていた。日ごろ使っているものの残りものだ。そこで、「そうね、今日はありあわせの材料で野菜炒めを作りましょう」となるわけである。各材料は単品では物足りない量だが、全部合わせるとそれなりの量になるというわけだ。


 ありあわせとは、特別準備することなく、その場にあること、もしくはそのもの。ありあいなどとも言う。あるものを合わせているからありあわせ。平たく言えば、余っているもの。「残りもの」や「余りもの」の方が伝わりやすい気もするが、直接的に表現すると悲しすぎるので、間接的な表現になったのだろうか。残りものには福がある、などと嘯くこともある。本来はマイナスイメージの残りものに対して、福というプラスイメージをつけることにより、±ゼロの地点まで引き上げている。むしろプラスと言ってもいいかもしれない。


 いやプラスだろう。体育の時間で二人組を作ってと言われ余ってしまうのは、残りものには福があるからなのだ。きっとそうに違いない。残りもののお野菜たちだって野菜炒めになるのだ。調理する者の手間を省くことができる。買い物に行く必要が無いのだから、ね。だから、残りものだってありあわせだって、マイナスばかりではないのだ。決して間違えてくれるな。


 しかし、ありあわせと言う言葉は、普段あまり聞かない。生活場面で聞くとしたら、それこそ冒頭のように料理をする時くらいではないか? 他は聞かない気がする。聞くような場面っていったい何だろう。「何かを作る時」、これは料理から考えたものだ。準備することもできるが、現在の手持ちで何かを作る、そう言った時に「ありあわせで」と言うのだろう。


 即興で物語や詩を書く時も、ありあわせというのだろうか。特に準備もせずに、その場の考えで書き進めていくのはありあわせと言うのだろうか。…いや、言わないな。結局のところ、書き進めていくうちに後から後から書きたいことや付け加えたいことが浮かんでくるので、ありあわせという状況は崩されてしまう。プロットをたてて書き始めるのなら、そうはならないだろうが、それはもう準備した段階であるので、即興と呼ぶこともできない。


 その他、「ありあわせ」に付属する言葉を探してみたのだが、私に関していえば、「もの」に関連する言葉しか出てこなかった(この「もの」は物質のみならず、文章などの非物質も含ませている)。さらに言えば、創作行為しか思いつかなかった。「ありあわせのもので家を破壊する」などという意味の分からない物騒な一文なら思いついたが、物騒すぎるので封印。「ありあわせ」ってやつは、いろんな場面で使われるような、便利な言葉ではないのかもしれない。まあ、「ありあわせ」だからね。


 英語で「ありあわせ」とはどう表現するのか調べてみると、「ありあわせの」という意味で「available」や「ready」、そして「on hand」とか「in hand」などがあった。手に関連する単語が使われるということは、やはり限定された表現なのかもしれない。例文の中にはありあわせの金(money in hand)というものもあって、中々面白かった。手の届く範囲で使われるから手元のお金も表現されたのかもな。全くの想像だけれど。手の届く範囲で使われるようになった単語、そういうのも面白いとは思わない?

参考サイト

・webio 英和辞典・和英辞典―ありあわせ

http://ejje.weblio.jp/content/%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%82%E3%82%8F%E3%81%9B

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