058 かまきり に ついて
世に存在するほとんどの虫を、私は好きになれないのだけれど、「かまきり」は、比較的受け入れることのできる虫のうちの一匹である。他には、テントウムシや黒トンボ、モンシロチョウなんかも好きな部類だ。しかし、とりあえず今日は、かまきりの話をしようと思う。一番最初に思い浮かんだからね。それほど思い入れも無かったはずだが、何でだろう。まぁいいか。さっそく、いくつかの理由を書いてみることにする。
かまきりの何が好きかと言ったら、やはりあの鎌のような前足だろう。名前にも含まれていることから、一番特徴的な部分だということが分かる。他の虫であんな風になっている奴を私は知らない。ので、調べてみると「タイコウチ」や「タガメ」、「ミズカマキリ」や「カマキリモドキ」などが見つかった。確かに鎌のような部分がある、がしかし、やっぱり鎌の形としては、かまきりの方が私は好きかな。「カマキリモドキ」に関しては、ほとんどかまきりと同じなので迷ったけれども、あいつはかまきりに擬態しているのか疑わしいので除外した。
鎌以外で気に入っている所は、名前だろうか。「かまきり」の方も好きだが、今言っているのは「蟷螂」の方だ。とうろう、という響きも良いし、字面もカッコイイ。紅玉いづきさんの小説、『雪蟷螂』のイメージもあるかもしれない。昔読んで好きになったから。人喰い設定と、かまきりの共食いを重ねているところがまた…ね。
話によると、かまきりの共食いは必ずしも起こるものではないらしい。オスの方は、食べられないように静かに近づいたり、背後から押さえつけるなどの工夫をしているという。メスは動くものを餌だと認識するらしくて、オスは数時間にも及ぶ行為の最中、見つからないように必死であるというのだ。ちなみに運悪く見つかってしまって頭部を食べられたとしても、行為は続行可能なんだって。かまきりの交尾活動を支配しているのは、腹部神経節という部分だから、頭部は無くてもいいらしい。勿論、死んでしまうけれども…。
「共食い、捕食」で思い出したが、漫画『進撃の巨人』で、ミカサ・アッカーマンの「世界は残酷だ」という言葉と共に、かまきりが蝶(だったと思う)を捕食するシーンがある。私は、何だかあのシーンを忘れることができずにいるが、何故だろう。かまきりは力の象徴で、食べられているのは弱者か。アルミンがいじめられてるシーンも覚えているが、あちらはセリフもあるし、より具体的で、何よりそこまで残酷でもない気がする(命を奪われなかったという点では)。抽象的に表現された捕食シーンだから、逆にイメージが鮮明になったのかもしれない。
話が逸れた。戻そう。
鎌のような前足、「蟷螂」という名前、これらは好きな理由だが、嫌いな理由というのもある。受け入れ難い理由というべきか。というのは、彼等が持つ「羽」である。昆虫の羽があまり好きではない。蝶類は別の話だが、かまきりの羽が好きではないのだ。カブトムシやクワガタの羽も嫌い。あえて明言はさけるが、あの見た目がね、嫌なんだ。どうしても奴を連想させるから。そういったマイナスイメージが無ければ、かまきりに限らず、カブトムシやクワガタの羽だって大丈夫だろう。でも、私は無理。もうイメージが出来上がってしまったから。これから改善するのは至難の業ですよ。
かまきりの好き嫌いは人によりけりだろうが、きちんと理由を明確にしていくと思わぬ発見があって面白かった。似ている昆虫なんかいるんだねぇ。…何でだろう。姿を似せていったんだろうか。身体デザインのイメージを近くさせたのは虫自身? まさか、最初から「そうあれかし」と姿を固定させていたとでもいうのか? 謎は深まるばかりだ…。まぁ、勝手に深くしているようにみせているだけですが。
何はともあれ、今日は、かまきりのお話でした。
あぁそれと、付け加えておくが、本の虫に関しては比較するまでもなく好きだ(紙魚ではない)。
参考サイト
・雑学大全-生物に関するもの(カマキリの共食いについて)
http://e-zatugaku.com/seibutu/kamakiri.html




