ep8
時間が空きました。
気がついたら年を越していましたね。
本年もよろしくお願いします。
「さぁ、行こうか。」
そういってアレクシス、ミシリスと一緒に歩きだす。
辺境の領とは言え、大きさ的には少し広い。
辺境伯低が魔族領域に一番近く、そこから扇状に人間領側へと辺境領が広がっている。
ゆえに、ある程度ぐるっと一周すれば大体の位置関係は把握できるため今日のお披露目も兼ねた領地確認はそういったコースになっている。
「あらぁ、ユーシス様。こんにちわ。」
「あぁ、ヤン婆こんにちわ。元気そうで何よりだ。」
優しそうなお婆さんがこちらに気づき挨拶をしてくる。
腰は曲がってるが、顔つきは元気そうだ。
「アレン、こちらはヤンさん。この領の孤児院を運営している立派な方だよ。」
「アレクシス様、そんな大層なことはありませんよ。子供は宝です。これぐらいのことはしてしかるべきでございますよ。」
「いつも助かっているよ、ヤン婆。こっちは長男のアレンだ。6歳になったからみんなに紹介しておこうと思ってな。」
「これはこれは、アレン様。今後ともよろしくお願いしますね。」
「アレンです。これからよろしくお願いします!」
ぺこりとお辞儀をすると、ヤン婆は曲がった腰をゆったりと下りながら丁寧に返してくる。
ヤン婆へのあいさつを終え、他にも領の護衛隊や大きな商店などなど各所に挨拶をしていく。
皆、こちらに気づくと遠くからでも声をかけてくる為、父と母の交友関係は良好だとうかがえる。
一通り回り終え、日も落ちてきたころで家路についた。
「さて、アレン。今日でお前も立派な領主の息子として活動していくことになる。
つまり、行動にはすべて我が家の責任が伴うわけだ。」
「アレン、今はまだわからないかもしれないけどこれだけは覚えてね。
悪いことはしない、皆を助ける、怒ったり乱暴なことはしない。わかった?」
なんてことはない。常識を持って行動せよってことだな。
「わかりました、父様、母様。立派に育って見せます!」
「いい子だ、張り切りすぎて無茶なことはしないようにな。何かあればみんなに言うんだぞ。」
そんなこんなで、6歳のあいさつと長男としての自覚を覚えた一日だった。
「さて、明日からは領の周りにいる魔獣の警備をしに行くぞ。もちろん、今日あった警備隊の人や父さんと一緒にだ。」
「魔獣、ですか?」
「あぁ、ここは魔族が住む領と近いから魔獣が生まれやすいんだ。いっぱいになって領が襲われないように、日ごろから数を減らすんだ。」
外に出ないため、魔獣は見たことはないが父さんたちと一緒なら安心だ。
ぜひとも、俺のチート能力開花のために魔獣には犠牲になってもらいたい。
そうして、アレン・ユーシスの冒険譚が始まったのだった。
短いですが、幼少期序章が終わりです。
次回以降、徐々に戦闘シーンや各キャラの深堀をしていこうかなと思います。
改めて、今年も一年よろしくお願いします。
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