ラブコメですか? 負けヒロインはいますか?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
何で嫌なのか分析した結果です。
辛っっっっっれぇんですわ。
「ラブコメですか? 負けヒロインはいますか? 居るなら見ません。絶対に」
彼女はそう言って、ゴミを見るような目でテレビを見た。心底軽蔑する様な視線だった。
隣の席を軽く叩く。彼女が隣に座る様に促す。彼女はそれに黙って従って、ちょこんと臀を乗せた。見ない。と宣言しながらも、僕がチャンネルを変えないのを見て、少しだけソワソワしている。
「イライラするんです。特にハーレム系の主人公」
「過激だね。乙女ゲームと似たようなものだよ。君も好きだろう?」
そう言われると、彼女は真一文字に引き結んで抵抗の意を示した。顔に思いっきり『一緒にしないで欲しい』と書いてある。
しかし気を取り直して、改めて口を開く。それから黙って指を差す。
「……頑張るじゃ……ないですか……。ヒロイン全員。振り向いて欲しくて、必死に頑張るじゃないですか。でもハーレム系の主人公って、終盤になるまで一人の相手を決定しないではないですか。それが許せません。私から言わせて見れば、チヤホヤされたくて人の気持ちを弄んでいるようにか思えません」
言えば言うほどにふわふわした髪が逆立って行くのを感じる。心から怒っている様だった。
基本的に人に対して真面目なのだ。だから身近に居る人の事は結構細かいところまで観察するし、動機を徹底的に考察する。でもそこまで出来る人間なんて、そうそう居はしない。だってそこまでしなくとも、人間関係は成り立つから。
「最近はそんなのばっかです……。鈍感な振りして相手を傷付けて……。相手から愛を受ける覚悟がないのなら、最初から受ける資格はありません」
「でもね、人間君ほど洞察力に優れている訳ではないんだよ。特にそれが愛ならば蜜と一緒。毒だと分かっていても、飲んでしまう」
赤子に蜂蜜は毒だと知られているが、本能的に甘いものを吐き出す事は出来ない。そう、大学の教授が言っていたのを思い出す。
欲を満たす為に、それが悪い事でも受け入れてしまう。
「こうは……なりたくありません。報われないのは現実だけで十分です」
そう言ってその場を去った。アニメの主人公は相変わらず煮え切らない態度だった。
作者のただの愚痴とブチ切れが続きます。
なんでも許せる方、流せる方、宜しくお願いします。
ラブコメのヒロインって、皆総じて頑張るじゃないですか。
結構過激なアピールするじゃないですか。
誰だって気付くわ。あんなん。
みたいなのばっかじゃないですか。
それでも受け入れないのは、ただ単に見て見ぬ振りしてるだけな気がしてならないんですよ。
自分がチヤホヤされたいが為に、終盤まで引き摺ってる様にしか見えないんですよ。
そうなると、じゃあこの子の今までの頑張りはどうなんだよ。
下手な希望ぶら下げて、振り回して、楽しいのか?
っていう気分になるんです。
これ、昔は分からなかった少女漫画のセリフなんです。
『応える気もないのに振り回して、十分弄んでますよ』
っていう。
あの時は全く分からなかったけれども、今ならよく分かります。
報われないのは現実だけで十分です。