0 20✕✕年ダンジョンの出現
人と魔族が争って勇者が魔王を討伐なんてのは遠い昔の話。 現代では冒険者も魔族も勇者も魔王も命を懸けない職業に過ぎない。 世界が平和になり、ダンジョン攻略がエンターテインメント化した時代。
ダンジョン攻略が大人気に。世界中で攻略映像が配信されている。
20✕✕年
世界に突然 ダンジョンが現れた 各国に。
各国に一つある そのダンジョンはもちろん日本にもある。
日本で言えばダンジョンは一つなのだが そのダンジョンの入り口が都道府県の至るところに 散らばっている。それは川からトンネルに入った下水道であったり、山間部のほら穴の中であったり、町の一軒家の庭に突然現れた地底につながる穴であったり、図書館や博物館などで立ち入り禁止の看板が下げられていて、そこを侵入していくとある、誰も使われていないような部屋。扉を開けると、そこから通じる時空の狭間であったり、入り口はてんでバラバラである。
突如現れたダンジョンに対して 世界では サミットが開かれた しかし貧困にあえぐ世界経済の再活性化に向けて 相乗効果が生まれると判断した首脳陣はこれを容認 世界財団機構 WWWOH は このダンジョンに対しての 財団法人を設立 税金を持って運営することを容認 20✕✕年にできた ダンジョンを守る法律では 逆にむやみに このダンジョンを 汚したり 壊滅したりしたものには罰金 もしくは懲役をかせるといった条例までできた 世界にダンジョンが当たり前に存在する世界において ダンジョン配信もまた一般の人たちにとって当たり前の娯楽及び収益方法となっていたのである。
ダンジョンには 宝がある それは 金があり 銀があり 銅があり プラチナがあり 18金があり 真珠があり 黒真珠があり ダイヤがあり ルビーがあり サファイアがあり 炭鉱があり 素材があり 木材があり 鉱石がある。
メルカラや インターネットオークション リサイクルショップで売れば金になる。
それは 世界には貧困であえぐものが 30億人を超え 読み書きできない人が 20億人を超え 無職の人が20億人を超えた このような中で 政府にとっては格好の餌食だったのである。
そのことから名目上は政府は容認しているが その裏には 公にはされていない とてつもない恐怖 がある それは凶暴な 動物の存在である ダンジョンには凶暴な動物がいる それは最深部 最下層 もしくは レアと呼ばれるアイテムを守っていたりする
俗に言う ミミック や レッドドラゴンと呼ばれるものである
そのことを 世間は知らない そして今また 何十何百人もの人間が その凶暴な動物に襲われ 命を失っていることも公にはされていないのである。