表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ねーさんが大好きな弟妹の話

作者: 乃上夏蓮

はじめまして。初投稿です。よろしくおねがいします。

リーンゴーン リーンゴーン


辺りに響き渡る鐘の音。

ひらひらと舞い落ちる淡い色の花弁。

純白のドレスとタキシードに身を包む本日の主役たちは、とても幸せそうに微笑んでいる。


「結婚おめでとう!」

「幸せにね!」

「末永く爆散しろよな!」

「お互いを大切にしろよ!」


家族や友人たちからかけられる、暖かい言葉の数々。


「ありがとな!」

「本当にみんなありがとうっ!」


…これだけをみると、主人公はこの2人で、


『なんかいろいろありながらも、2人は一生幸せに暮らしました。よかったね!はい、めでたしめでたし。』


みたいな感じじゃね?うわ面白んな…

と思われそう…ってか思われるでしょうが…

本作の主人公どもはこの2人ではありません。


では誰かというと…(ここから新郎目線)



僕は今日、大好きな人と結婚式を上げた。

そして今、僕はとても幸せな気分…だった。ついさっきまで。

今は心がちょっぴり折れそう。

なんでかっていうと…


「何があっても夕夏ゆな姉さんだけは絶対に常に幸せでいてくれるようにしろよ!義兄さん!」


「もしも義姉さんを泣かせた時はあんたが地球上のどこにいようが絶対精神的苦痛を味わわせるためにかけつけるからね!皐透さゆき兄さん」


こういうことである。

結婚式当日に妹と義弟に言われる言葉ではないと思う。


「え、ひどい。あとこわい。2人とも僕をどんな目で見てるんだよ…」


「「夕夏(義)姉さんにはもったいないアホでバカでまぬけのヘタレでとろくさくて…(略)」」


「あの、ねぇ、もうやめて…さすがに多い!あと2人でシンクロはきつい」


がっかりした顔で2人が

「えー!まだまだいーっぱいあるのに…」

という。流石に辛い。残酷な世の中だ。


ボソッと呟く。(←直接は言えない)

「僕今日結婚式なのに…」


それが聞こえたのかはわからないけど、絶妙なタイミングで妹が言う。

「あー、義姉さんはなんでこんな馬鹿と結婚したんだろう」


ひどい。僕に対する扱いがひどすぎやしないか…

お兄ちゃん泣きそう…とか考えながら言う。

「いや妹よ。あの、せめて悪口言うならもうあと50枚くらいでいいからオブラートに包んで言ってくれ…頼む…」


返ってきたのは妹の素早い口撃。

「は?悪口じゃなくて事実でしょ?何言ってんの?あとこれでもまぁ今日は結婚式だし?って思ってあんたの優しーい妹は50000枚はオブラートで包んで言ったんだけど。有り難く思えよ愚兄が」


「え、これで…?」

マジですか…?


とここで夕夏のフォローが入る。夕夏、ありがと…

「もー、蒼月あずきちゃん!皐透にもいいところたくさんあるわよ!鈍感でちょっとアホなところあるけど、本当はすごく優しくて(からかうと)とっても面白い愛すべきおバカなところとか!」


…夕夏、それは悪口ではないんだよね?違うよね?

「辛辣…まあ、夕夏(可愛い)は正義だから全然いいんだけどさ…」


「お義兄さん、何を今更。姉さんが可愛いだなんて当たり前のことを言ってるの?」

義弟となった茶景(ちかげ)からの的確なツッコミ。


「そうだよ!」

そしてそれに激しく同意する我が妹。


「あ、うん、ごめん、そうだったね…」

それに押される僕。ヘタレ。


「ふふっ、みんなありがと!」(←あ…可愛い)

くすくすと笑う夕夏。




はい。ということで主人公はこいつら蒼月と茶景(シスコン)です!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ