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異世界で核家族は斯くありき  作者: 守川ひゞく
世界の秘密編〜異世界転移?〜
12/37

11.志田一樹「小学校の同級生田中君と同じ反応だった」

【志田一樹】


 キタキタキタキタァ! ついに異世界転移系ファンタジーのお約束であるステータスオープンの時間が来た! 水晶に手を当てて魔力を流し込んだりするのだろうか。


 ここに来る途中に父さんから職業の話は聞かせてもらっている。つまりは、ジョブだ。MMORPGなどとは違い、ジョブは最初から決まっているらしいが、それはそれで面白い。


 いったいどんな職業があるのだろうか。折角だからやっぱりレアな職業がいいなあ。聖騎士とか暗黒剣士とか、召喚士なんてのもあったら面白そうだ。勇者は王道でかっこいい。


「じゃあ、職業の託宣を行うけど……そもそも、職業が何かは知ってるかな? 君たちの世界にはあったかい?」


 エイモアは俺たちを見回して問うた。引き続き、代表して父さんが答える。


「いえ、僕たちの世界で職業といえば、『生業』とほぼ同義でしたが……この世界でいう『職業』にあたるものはありませんでした。この世界の職業については、大まかには聞いています」


「へえ、そんな不思議なこともあるんだね。じゃあまあ、とりあえず簡単な説明を神官にしてもらおうかな。呼んできてもらえるかい、テライド副隊長」


「はっ」

 歯切れ良い返事と共に、テライドは部屋を出ていく。


 神官か。それもきっと、職業の一つなのだろう。職業の託宣、とエイモアは言っていたし、神というものが存在する世界なのだろうか。


「話の流れ的にさ、あたしたちも魔法使えるようになるわけ?」

 興味なさげにソファにもたれかけて窓から外を眺めていた二葉が、唐突に口を開いた。


「二葉、しっかり座りなさい! それと言葉遣い!」

「はーい」

「伸ばさない!」


 エイモアは、二葉の失礼な態度にも機嫌を損ねた様子はなく、ニコニコと翡翠色の瞳で母さんと二葉のやりとりを見守っていた。


――何となく、その瞳に陰があったような、そんな気がした。


「異世界の住人の前例がないから断言はできないけど……うん、恐らく使えるようになるよ」


「うわ、兄貴、激アツじゃねソレ」

「ああ、激アツだな」


 女子でも、やっぱり魔法って憧れるものなんだな。




 それからしばらくしてテライドと共に神官が現れた。黒を基調にしたシスター服に似た衣服を着用しており、顔には薄いベールがかかっている。ただ、服の上からでも分かる豊満な体つきから、女性だと分かった。


 自らをシリアと名乗った彼女から、職業の基本的な説明を受けた。


 曰く、職業につき使える魔法は一つだけであり、職業の変更は不可能。そして、職業には階級が存在する。

 まずは剣士や魔法使い、武道家や弓使いといった基本職。これが全体の七割を占める。そして騎士や魔術師、弓術士といった上級職が二割。そして神官などの特級職が一割。そして大賢者や星渡りの聖女といった固有職。これがほんの僅か。

 階級に分かれていると言っても、必ずしも上の階級の職が強いというわけではなく、神官のように珍しさも考慮されて階級分けされているらしい。


 もちろん目指すは固有職だ。固有職だけは、歴史上にも一人しか存在しない職業なので、文字通り唯一無二のものとなり、その魔法の本当の能力は本人が直接解き明かすしかないらしい。


「ちなみに『大賢者』ってのは、どんな魔法が使えるの? 歳を取らないって感じ?」


 それだったら、あたしもそれがいいなとぼやく二葉。

 俺が気になっていたことを、遠慮なく聞いてくれた。さすがは二葉サン。


「んー、不老はどっちかというと副次的な産物なんだけど……まあ、そうだね。色んな魔法が使える、みたいなものかな」


 嘘、だな。


 僕たちって友達だよね? と聞いた時の、小学校の同級生田中君と同じ反応だった。後から、あいつと友達なわけないじゃん、と弁解している田中君を陰から目撃してしまったことを思い出した。


「マジ? それズルじゃね? マジ卍だし!」

 ああ、妹の知能指数がジェットコースターのように急降下していくのを感じる。



分けるのが難しくて少し短くなりました。

一樹は友達作るの下手なタイプでした。それに気付いてからはあまり自分から人と関わらなくなってしまいます。


読んでくれてありがとうございます。

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