1分程度で読める、掌編小説集です。「こちら」から、他の掌編小説を読みにいけます。
常識 非常識
常識とはなんだろうか。
毎度のことだが、定義付けは難しい。
その人が生きてきた環境、国柄、教育方針しだいで、それぞれ違って齟齬が生まれる。
では今日も、例え話を1つ。
自炊に関してこんな意見がある。
・毎回外食なんてしていられない。節約のためにも、自炊するのは当たり前。
・毎回自炊なんてしていられない。時間も取られるし、プロが作ったもののほうが美味しい。
……どうだろうか。どちらの意見も、決して間違ってはいない。
確かに自炊は出費を抑えられる。けれど、料理は意外と時間が取られてしまう。
ならば、その時間を労働してお金にし、自分が作るよりも美味しい料理を食べるほうが良いとも言える。
あなたはこの2つの意見に、それぞれ言いたいことがあるでしょう。
けれど、それはあなたの中の常識でしかないのです。
同じ感性の人は受け入れてくれると思いますが、そうでない人には突っぱねられる恐れがあります。
……結局私が言いたいことは、「絶対の答えの無いことを主張し合うのは間違っている」です。
常識の範疇なんて人それぞれ。
自分の常識だけが正しいと主張するのは、非常識です。