4-4 障害物
登場人物まとめ
A[整備班 自動車関係に詳しく体も声もでかいが気弱な所もある]
B[研究班、高齢の女教授で研究以外に興味が無く性格がキツい]
D[研究班、研究肌で声が小さく話す前に少し貯める癖がある]
E[整備班、体躯のわりに運動は苦手だが他は多芸で飄々とした性格の個人主義]
G[偵察班、体は大きいが器用貧乏で非日常を好む変人で親しい人間には語尾を伸ばす癖がある]
K[施設班、工学に詳しく冷静沈着で天才肌なまとめ役]
O[施設班、少し気弱でオタクっぽいが機械やドローンに造詣が深い]
P[遠征班、小柄だが朗らかで野外での活動の才能が高く一度見た風景を忘れることが無い]
S[遠征班、糸目で音楽や文学に詳しいムッツリスケベ]
T[遠征班、小柄だが自転車が趣味で体力が高い人の好い性格]
H[遠征班、元学芸員の歴史オタでフィールドワークの経験から重機を動かせ体力もある]
I[偵察班、長身痩躯で極めて性格が善性な人物]
先行するOのドローンから逐次情報を受け取りつつ3台のバイクは走る。
片田舎へ向かっているとしても完全に感染者がいないルートを採ることは難しい。ドローンが道の外れにタイマーを落としていく、音につられて感染者が注意を逸らしているうちに速度を上げて進む。
いくら電動バイクとはいえ多少の音が出る、この生活音が極度に少ない環境ではまったく目立たないという訳にはいかない。バイクも補強されて柔ではないが、それでも50kgを超えて向かってくる物体と衝突すればその衝撃は大きい。ただし、衝突が避けられない場合は止まるよりも、むしろスピードを上げて跳ね飛ばすようにするよう徹底していた。
拠点の大学でも実際にデコイを使った訓練は行っており、身を低くして衝撃に耐えつつバランスを崩さないように真っ直ぐぶち当たれば補強用のバンパーは大きく歪むが三輪のバイクであれば余程横から当たらなければ転ぶことも無いと実証されていた。
とはいえ、そのような事態にならないほうが良く、タイマーは1分ほどで鳴り止むようになっていたが問題なく行程の半分を終えようとしていた。
好事魔多し。
3人に連絡が入る。
『えー、こちらO。多分、このまま行くと感染していない人間の拠点がありそう。一回止まって』
タイヤが擦れる音がして3台のバイクが制止する。
『了解、生活している痕跡があるんですか?』
『うんI、道路から少しだけ離れたところの建物だけど新しいバリケードみたいなやつと補強されている窓から人影が見えた。多分少人数だと思うけど・・・』
『う~ん、俺たちがこのまま行くと見つかるかな?』
『そうだね、こっちに注目しているかは知らないけど道路を見ていればまず見つかりそう』
IとTがOと話している中、Gは少しの間思案に耽っていたが自分の中でまとまった意見を述べた。
『道を変えようぜェ、互いに合わないほうが幸せってもんだァ・・・少なくともこれ以上不幸にはならんね。見つかって大声で助けを求められたりしたり攻撃されたら面倒さぁね』
『そうだね・・・少し戻れば多少細いけど舗装された脇道もあるね、数キロ先でこの道と合流するから目的地までは大丈夫そうだし』
『場所を覚えておいて俺たちの目的がおわったらまた対処を考えればいいんじゃね?』
『そうですね、慌てて会っても僕たちだって困りますしね・・・助けを求めていたらかわいそうですけれど』
話がまとまるとドローンが先導するように脇道へ進む、少しすればまた上空に上がりバイクに乗った3人からは見えなくはなるが音声による案内は続いていた。脇道は車線は一本であったが何とか車2台はすれ違える程度の広さはあり、幸いにも障害物の類も大したことは無かった。
脇道は当初のルートと合流し再び北を目指す。中継地点を作り、小休止をしていると通信が入る。それは休憩時間に先行してドローンによる偵察を行っていたKからであった。
『こちらO!まずいね、この先の道、塞がれてるよ・・・相手は人間っぽい』




