第95話 科学導師を愛した者
ハルカ博士は、ある助手から猛烈なアプローチを受けていたことが、記されていた。
「ここまで、フラれてなお諦めないとは、凄い根性にゃ・・・」
「しかし、ここまでフラれれば、やり方を変えようと考えるはずですが・・・」
「うーん・・・助手に、有給と、休暇をはずんでやった博士の気持ちもわかるにゃ・・・」
ナキが、うんざりとしていた。
「「休みは、私などを引きずりまわさず、英気を養い、次の研究に備えよ。」・・・
お休みは、しっかりとるにゃ・・・
きっと、博士は休みを与えて、「溜まって」いかないように、したかったにゃ・・・」
「そのようね・・・
この助手・・・
博士が、疎めば疎むほど、「燃え上がって」いったそうね・・・
「僕も、彼には忠告した。『いいかげんにしないと、ご主人様は、君を解雇するよ。』と。
あ。
署名がある。
「実験用マウス一号」・・・
あのクソネズミじゃない!」
「あ~あのネズミが、言うんじゃしょうがないにゃ・・・
これだから、無言の圧力がわからない恋愛KYは・・・
まさか・・・
姫さま・・・
前世で、絶食女だったのはこんな輩のせいにゃ?」
ナキが、はっとして聞く。
「私の周りだけでなく、多かったわ。」
「壊れてたにゃ・・・」
「ええ。」
ある絶食科学者の記録です・・・




