第844話 もう一つの図書館
「ほーほほほ!
いい子にされていたライティア殿下に、陛下からお土産ざます!
これなる杖は、「もう一つの図書館」ざます!
これで、深淵の図書館にいけるざますよ!」
「あ・・・
ありがとうございます!
ザマース先生!」
ライティアは、うやうやしくもう一つの図書館を受け取る。
「うぐぐ・・・
お・・・
おばちゃん・・・
脚、どけて・・・」
ぐいッ!
ザマースの脚に、力どころか神波動がこもる。
「ぐえええ・・・」
もはや、断末魔(!?)のショータである・・・
「これも、納めておくべきざましょ・・・」
言うと、二冊の本をライティアに手渡す。
「王立図書館と王立学校の図面の写本ざます。
なお、写本の際に作業を始めようとされていた、陛下とお母上にみつかったため、ナキ閣下が、ほとんどお一人で複写機を使う、無賃労働で泣いておられたざます。」
「は・・・
ははは・・・」
「ナキ閣下・・・
相変わらずですね・・・」
ライティアとシーナは、額から冷や汗が・・・
「次は、何が足りないざますか?」
ザマースは、足元を見る。
「根性ないざますね・・・
これで、殿下付きの「冒険者」ざますか?」
少し、考える。
「少し、骨折が酷いざますね。」
誰がやった?
回復魔法をかけつつ、言う。
「病院が、必要ざますね。
治療薬系の錬金術師と、回復魔法の使い手・・・
優秀な医者と看護師が必要ざます!」
ザマース:根性ないざます!
ショータ:容赦ねえよ・・・
このおばちゃん・・・




